
これから始めるスロージギングシリーズ、今回はリールの糸巻き量(ラインキャパシティ)とドラグ調整についてご紹介します。
ラインはどのくらい巻いておけばいいの?ドラグ調整はどうやってやるの?等々、初心者の方は分からない事だらけだと思いますので、この記事を参考にして頂ければ幸いです。
それはさっそく始めます。
糸巻き量(ラインキャパシティ)
スロージギングに使用するラインはPEラインになり(それについては後日別記事にて)、その糸巻量は水深と狙う魚の大きさによって変わってきますので、それらについてご説明します。

ラインの太さの考え方
先ずは、自分が行ってみたい、、又は行く予定の海域で何が釣れるかを調べる必要があります。
「自分はアイナメやソイ等の根魚を狙いたいのでそんなに太く無くても大丈夫」、と思っていても、スロージギングの場合は何が釣れるか分かりませんので、そのポイントで通常釣れる最大の魚に合わせます。
Yobo爺の通っている海域で、通常釣れる最大の魚は10kg~15kg程度のブリとなりますので、ほとんどの方はそれを標準にラインを選択しています。
とは言え、そこのポイントでは年に数本30kg位のキハダマグロが掛かるという情報が有っても、それが狙って掛けたのではなく、たまたま掛かった、というような場合は無視して構わないと思います。
ラインの太さは、あくまでも通常釣れる最大の魚に合わせて構いません。

魚の大きさとラインの太さの目安
ターゲットの重量によるラインの太さの目安は以下の通りです。
※これはあくまでもYobo爺の考えです。
魚の大きさ(重量) | 魚 種 | PEラインの太さ | ||||||||
1kg~3kg | アイナメ、ソイ、ヒラメ、イナダ、桜鱒 | 0.8号~1.0号 | ||||||||
3kg~6kg | 根魚、桜鱒、ヒラメ、ワラサ、真鱈 | 1.0号~1.5号 | ||||||||
6kg~10kg | ヒラメ、真鱈、ブリ | 1.2号~2.0号 | ||||||||
10kg~15kg | ヒラメ、ブリ | 1.5号~2.5号 | ||||||||
15kg~20kg | カンパチ、ヒラマサ、キハダマグロ 他 | 2.0号~3.0号 | ||||||||
20kg超 | カンパチ、キハダマグロ 他 | 3.0号~ |
Yobo爺の通っている海域で、通常釣れる最大の魚は6kg~10kgのブリやヒラメ、たまに10kg~15kgのブリが釣れるという感じになりますので、ラインの太さは1.5号をメインに使用しています。
1.5号の太さで10kgオーバーのブリって大丈夫?と思われるかもしれませんが、Yobo爺のような下手くそアングラーでも今までブリを掛けてラインが切れたことはありませんので大丈夫です。
安心して釣り上げるためにと思い2.0号を使ったこともありますが、どうしても潮流の影響を受けやすくなるため、最終的に1.5号に落ち着きました。
春先やサクラマス釣りのシーズンには1.2号も使いますが、ライントラブルにより結び直したりする際に、老眼のYobo爺には1.2号は見えにくいという事もあり、ギリギリ普通に見える1.5号が合っています。

ラインの長さの考え方
ラインの長さの考え方としては、あくまでもYobo爺の考えですが、
ラインの長さ=ポイントの水深×3倍+下巻き としています。
これは、水深の3倍のPEラインを巻いてあれば、何らかの原因でラインが水面付近で高切れしても、残りのラインの長さが水深の約2倍残っていることになり、問題無く釣りを継続出来るからです。
これが、水深の2倍のラインを巻いていて、水面付近で高切れした場合、残りのラインの長さは水深と同じになってしまい、潮流によってラインが斜めになると下巻きのラインまで出されることになります。
以上の理由により、PEラインの長さは水深の3倍以上としていますし、これによってリールの最低の大きさ(糸巻き量)も決まるという事になります。

糸巻き量の凡例
それでは、糸巻き量の例をご紹介しますので参考にして下さい。
凡例-1
・ポイントの最大水深・・・100m
・釣れる最大の魚・・・6kg
●ラインの長さ・・・100m×3倍=300m(+下巻き)
●ラインの太さ・・・1.5号(上記表の太いほうを採用)
以上のラインを巻くことが出来るリール
●Shimano
・オシアコンクエスト300HG
・オシアコンクエストCT300HG
・グラップラー300HG
●Daiwa
・ソルティガ300
・ソルティガIC
・ティエラ IC 300
以上が1.5号のPEラインを300m+下巻きラインを巻くことが出来るリールになります。
ShimanoとDaiwaの両メーカーとも300番以上の大きさのリールで、ここで紹介したリールは全てレベルワインド機構が付いたリールになり、ラインが片寄る事が無いので初心者にはおすすめです。
凡例-2
・ポイントの最大水深・・・150m
・釣れる最大の魚・・・10kg
●ラインの長さ・・・150m×3倍=450m(+下巻き)
●ラインの太さ・・・2.0号(上記表の太いほうを採用)
以上のラインを巻くことが出来るリール
●Shimano
・オシアジガーFカスタム1500
・オシアジガー1500
・トリウム1500
●Daiwa
・ソルティガ15
以上が2.0号のPEラインを450m以上+下巻きラインを巻くことが出来るリールになります。
この太さのラインを450m以上巻くことが出来るリールは、両社とも大型の両軸リール、いわゆるレベルワインダーが付いていないリールになります。
このようなリールは、ラインを巻き取る際にラインが片寄ってしまうので、そうならないように指で調整しなければなりませんが、これには慣れが必要なため初心者にはおすすめしません。
下巻き
下巻きとは、ラインをスプールに巻いた際に、足りない分を補うためにラインの下地としてスプールに巻く捨て糸と思って下さい。
下巻きをすることにより、ラインが出てもスプールがそれほど痩せませんし、巻き上げ量も極端に少なくなりませんので、下巻きで調整する事は非常に大事になります。
下巻きの凡例
Shimanoのオシアコンクエスト300HGのカタログ上の糸巻量は、PE1.5号で500mとなっています。
その場合、300mのPEラインをスプールに巻いたとすると200m分足りなくなりますので、それを下巻きで補うという事になります。
爺の場合は下巻きに使用しているのは、ホームセンターなどでも売っているナイロン製のもので、太さは6号程度の安価な太いラインを使っていますので、実際には200m下巻きする必要はありません。
また、スプールいっぱいにラインを巻くとトラブルの原因になりますので、スプールの9割~9割5分とするのがおすすめです。
なお、このスプールへ巻く際の下巻きの調整が非常に難しく、何回かやり直す必要があり、これを楽にしてくれるのが高速リサイクラー2.0という製品になります。
これについては次項で詳しくご説明します。

ライン交換の必需品
ライン交換などの際に、スプールへのラインの巻き取り量を調整するのは非常に難しく、慣れないと何度もやり直したりする必要があります。
その作業を格段に楽にするのが高速リサイクラー2.0という製品です。
使い方などについてはメーカーのHPや、YouTubeなどをご覧になっていただければわかりますし、非常に簡単ですので、初心者の方にはもちろん、釣りをする全ての方の必需品と言えます。

ドラグ調整
ドラグの調整方法についてご紹介して行きます。

ドラグの調整方法
ドラグの強さは、一般的にはライン強度の1/3~1/4程度が良いと言われています。
一般的な設定方法
1. ロッドにリールをセットする。
2. ガイドにラインを通す。
3. ラインに計測するハカリやオモリをセットする。
4. 魚が掛かった時を想定して、ロッドを曲げて計測する。
5. 設定したい値の時に、ドラグが効きラインが出るように調整する。
以上が一般的なドラグの設定方法と言われていますが、この方法だと事前に自宅などで行う事になると思いますし、船上などでやり直す際には面倒な方法だと思います。

しかし、Yobo爺の場合はそのような事は一切しておらず、独自?のやり方で非常に簡単な方法で調整しています。
Yobo爺の設定方法
1. ロッドにリールをセットする。
2. ガイドにラインを通してジグをセットし、釣りを開始する直前にドラグ調整を行います。
3. リールから出ているラインを引っ張り、感覚的にいつもの強さにドラグ調整を行います。
4. 設定が完了したら直ちにジグを投入し、釣りを開始。
Yobo爺の場合は、説明の通り手で引っ張ってドラグ調整を行っているため
以上がYobo爺のドラグ調整方法です。
(これはチューブラーロッドの場合。)
調整とは言っても、ただ単に自分の感覚で行っているだけですが、これが意外に合っているというか、毎回同じような強度に設定されているのです。
計りを使って計測したわけではありませんが、魚を掛けた時のドラグの出方が丁度いいと言いますか、強すぎず弱すぎずで、ドラグの調整失敗によるトラブルというのはありません。
友人や知人も同じような感じでドラグを調整していますので、皆さんもこんな感じで調整しているのではないかと思いますので、これから始める方々も自分でいろいろ試してみて下さい。

ちなみに、サクラマスのような口が弱くてバレやすい魚の場合や、フルソリッドロッドの場合は、異常の設定方法は若干違いますので、それらについてご紹介します。
サクラマス狙いの場合のドラグ調整
1. いつも通りにロッドとリールをセットし、釣りの準備を行う。
2. 普段行っているようにドラグ調整を行い、その後ジグを中層まで沈める。
3. 強めにジャークし、ドラグが「ジッ」と出るくらい緩めに設定。

フルソリッドロッドのドラグ調整
フルソリッドロッドの場合、チューブラーに比べてロッドが円を描くように曲がり、ガイドとPEラインとに摩擦がより増えるため、ドラグを若干緩める必要があります。
どのくらいドラグを弛めるのかと言えば、チューブラーの設定とサクラマスの設定の中間くらいにしていますが、これが正しいかどうかは分かりません。
しかし、今のところこの調整で不具合を感じていませんので、このままでいこうと思います。
以上、ドラグ調整に関しては感覚で行っていますし、数値的なものは何も示す事は出来ませんが、この方法でも特に不具合は感じませんし、何時でも何処でも調整可能なので非常に便利です。
これから始める方々も自分なりの調整方法を確立し、何時でも何処でも楽しい釣りが出来るようにしてみてはいかがですか。

まとめ
今回は、スロージギングに使用するPEラインの太さや必要な長さ、そしてリールのドラグ調整についてでしたが、いかがでしたか?
ラインの太さや必要な長さは、Yobo爺の経験から来ていますし、ドラグの調整方法もYobo爺の感覚を頼りに行っていますが、この感覚というものも意外と馬鹿に出来ないと思います。
数値的な根拠などは一切ありませんが、使っていて不具合やトラブルもありませんので、取りあえずはこの設定方法で問題無いと思いますので、皆さんも自分なりの設定方法を確立してみてはいかがですか。
次回は、リールのレベルワインダーとカウンターについてご紹介したいと思いますので、お楽しみに!
それではまた。

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