
「なぜ、隣のアングラーだけが連発しているのか?」 釣り人なら、誰もが一度は直面する光景です。
同じジグの重さ、同じフォールのリズムなのに、なぜか明確な差が出る。
その答えの一つに「カラーセレクト」があります。
海中という、私たちが立ち入ることのできない異世界において、ジグがどう見えているのか。
その鍵を握るのが「海水の色(潮色)」です。
本記事では、光の物理的な性質から、現場での実践的な使い分けまで、初心者にも分かりやすく徹底解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたのタックルボックスにあるジグの色が、今までとは違った意味を持って見えてくるはずです。
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なぜ「潮の色」がジグのカラー選びに重要なのか?
光の減衰と色の見え方の関係
「スロージギングで魚にジグはどう見える?捕食スイッチの正体を徹底解説」という記事でも解説しましたが、海中は水深が深くなるにつれて光が吸収されていく世界です。
これを「光の減衰」と呼びます。
太陽光に含まれる「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の七色のうち、赤い光は水深数メートルで早々に消え、深い場所まで届くのは青い光だけです。
ここに「潮の色」という変数が加わります。
プランクトンが多い緑がかった潮や、河川からの流入で茶色く濁った潮など、これらの状況下では、光の届き方はさらに複雑になります。
魚の目は、人間以上にコントラストや光の強弱に敏感です。
スロージギングは、ジグを横に向け、フォールで「見せて喰わせる」釣り。
ターゲットがジグを認識できるかどうか、あるいは「違和感」を抱かないかどうかは、この潮色とカラーのマッチングにかかっています。

なぜ「色」が釣果に影響するのか
魚がジグを捕食するかどうかは、「見つけられるか(視認性)」「違和感がないか(ナチュラルさ)」この2つに大きく左右されます。
つまり、「見えすぎてもダメ」「見えなさすぎてもダメ」というバランスが重要です。
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海水の色が変わる主な原因とは?
潮の種類による違い
外洋から入る澄んだ潮は青く透明度が高く、内湾や河口に近いほど濁りやすくなります。
この違いがジグカラー選びの大前提になります。
濁りの影響
濁りの原因は主に以下の通りです。
● 雨による土砂の流入
● プランクトンの増加
● 波や風による底荒れ
濁りが強いほど光は届きにくくなり、ナチュラルカラーは埋もれやすくなります。
天候や時間帯の影響
晴天時は光量が多く、ジグははっきり見えます。
一方で曇天や朝夕は光量が少なく、シルエット重視のカラーが有効になります。
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水深によって変わる色の見え方
浅場と深場で消える色の違い
一般的に、
● 赤:数m〜10mで消える
● オレンジ・黄色:中層で減衰
● 青:深場でも残る
この違いを理解するだけで、カラー選びの精度は一気に上がります。
赤・オレンジ・青・紫はどう見える?
● 赤 → 深場では黒っぽく見える
● オレンジ → やや暗くなるが存在感あり
● 青 → 比較的長く残る
● 紫 → シルエットとして強い
スロージギングはフォールで食わせる釣りです。
そのため、フォール中にしっかり見えるカラーかどうかが非常に重要になります。
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【潮色別】ジグカラー選択の基本セオリー
ここからは、海水の色によるジグカラー選択の基本的な考え方をご紹介します。
しかし、あくまでも基本であり、絶対ではありませんので、まずは基本的なカラーで攻めて、その日の反応や状況を見ながら判断する必要があります。
澄み潮(クリアな青・緑)
透明度が高いほど不自然な色は見切られやすいため、視界が10m以上あるような澄んだ状況では、ジグを「見せすぎない」ことがコツです。
【澄み潮に有効なカラー】
◆ シルバー系
◆ ブルー系
◆ ナチュラル系(イワシカラーなど)
以上のカラーは、周囲の環境に溶け込みつつ、反射(フラッシング)でベイトフィッシュの煌めきを演出します。
濁り潮(ささ濁り・泥濁り)
視界が数メートルに落ちる状況では、存在感が埋没してしまいます。
【濁り潮に有効なカラー】
◆ ゴールド
◆ 赤金
◆ オレンジ
以上の色は、濁った水の中でもシルエットがはっきり浮き出ます。
ローライト・深場
光そのものが届かない状況では、ジグを目立たせる必要があります。
【深場に有効なカラー】
◆ グロー
◆ チャート
◆ ピンク
とにかく目立たせることが重要であり、視認性重視で選ぶ必要があります。
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天候・光量で変えるジグカラー戦略
晴天時
【晴天時に有効なカラー】
◆ シルバー
◆ ブルー
◆ ナチュラル系
以上のカラーは、違和感なく光を反射して自然に見せることができます。
曇天・雨天時
【曇天や雨天時に有効なカラー】
◆ ゴールド
◆ チャート
◆ グロー
光量が少ない状況では「目立つ色」が有効です。
朝マヅメ・夕マヅメの色選び
【マズメ時に有効なカラー】
◆ ブラック系
◆ パープル
◆ 赤金
この時間帯はコントラストが重要になります。
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「スロージギングならでは」のカラー戦略
ジグの多くが、表面と裏面で異なるデザインを採用しているのには理由があります。
それは、フォール中のヒラ打ち動作で発生する「明滅(チカチカする効果)」です。
例えば、表面がシルバーで裏面がゼブラグローのジグ。澄み潮ではシルバーの反射がメインになり、濁り潮や深場では裏面のグローが点滅して魚を誘います。
また、「水深×潮色」の掛け合わせも非常に重要で、表層が澄んでいても、底潮が濁っている二枚潮の時は、あえて濁り潮に有効なカラーを選択します。

カラーローテーション
パイロットカラー
最初に投入するジグのカラーが決まっていれば、現場に行って「どれにしよう?」という迷いは無くなります。
その日の状況を確認するためのパイロットカラーとしては、可も無く不可も無い「シルバー」か、夏場以降はベイトを意識した「ブルー系」がおすすめです。
先ずはこのカラーを基準として、魚の反応を見ていきます。
ローテーション
カラーローテーションの基本としては、
「 ナチュラル 系」 → 「アピール系」 → 「強アピール系」の順で試していきます。
例としては、「シルバー」 → 「ゴールド」 → 「グロー」になります。
カラー変更のタイミングと判断基準
ジグのカラーを変更するタイミングとしては、
【カラーチェンジのタイミング】
◆ 10〜15分反応なし
◆ 周囲と釣果に差がある
◆ バイトはあるが乗らない
このような状況では、積極的にカラーチェンジを行うのが有効です。
迷ったらこの3色
どんなカラーのジグを揃えればいいのか迷った時は、以下の3色を揃えておけば、ある程度どのような状況にも対応可能です。
【迷った時の3色】
◆ シルバー
◆ ゴールド
◆ ゼブラグロー
重要なのは「使い分け」
カラーに絶対の正解はありません。
大事なのは「状況に合わせて色を変えること」です。
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まとめ|海水の色を読めば釣果は変わる
カラー選びに「絶対の正解」はありません。
しかし、「根拠のある選択」はあります。
潮色を理解し、なぜこの色を選んだのかというプロセスを持つことで、釣れない時間帯も自信を持ってロッドをしゃくり続けることができます。
スロージギングは、アングラーの思考がダイレクトに釣果に反映される知的でエキサイティングな遊びです。
ぜひ今回の内容を参考に、現場でカラーの使い分けを実践してみてください。
きっとこれまでよりも明確な「当たりカラー」が見えてくるはずです。
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