ドライフライフィッシング。フライリールに求められる基本性能。

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 今回はフライリールに求められる基本性能について考えてみたいと思います。

 渓流のドライフライフィッシングに使用するフライリールに求められる最も大事な事は何なのか。

 一般的にリールに求められる性能には、ドラグ性能、回転フィール、使いやすさや美しさなどが求められますが、フライリールの場合もそうなのか。

 それでは始めます。

目 次

フライリールに求められるもの

頑丈であること(堅牢性)

 フライリールにとって一番大事な事は、とにかく頑丈であるということの安心感です。

 渓流のドライフライフィッシングの場合、魚とのやり取りはフライラインを手繰りながら行うため、強力なディスクブレーキなどは必要無く、ジギングのように強力なドラグ性能を求める事はありません。

 簡単に言うと、フライリールはフライラインを巻き取ってストックしておく道具であり、求められるのはメカニカルな性能ではなく、いかなる状況でも壊れない頑丈さです。

 よぼ爺の経験ですが、以前海外製のクラシックタイプの美しいリールを使っていたのですが、釣りをしている際にいきなりリールが回転しなくなり、ラインを出す事も巻き取ることも出来なくなりました。

 家に帰って分解してみると、中のラチェット(クリック音を出す部品と言えば分かりやすいだろうか。)が二つとも折れて、その折れたラチェットが引っ掛かってしまい動かなくなっていることが解りました。

 修理しようと思って代理店に話をしたら、後日「修理には最低でも半年はかかり、さらに3万円ほどの修理費が掛かる」と言われ、やむなく諦めた経験があります。

 30年以上前の価格で数万円という非常に高価なリールで、小遣いをコツコツ貯めて数年がかりで購入したリールでしたが、こんなに簡単に壊れるとは思いませんでした。

 自作バンブーロッドにセットして、釣った渓魚とともに奇麗な写真が撮りたいと思い、購入したものでした。

 その後は、当時予備で使っていた DaiwaAlltmor100D (次の2枚の写真)というリールを使っていて、現在も現役バリバリで活躍しています。

 30年以上使っていますが、全く故障することなく現在まで来ていますし、さすがは日本のメーカーの信頼性の高さがわかりますね。

 この写真のリールは予備で使っているもので、これも30年近く使っているものです。

 ちなみにこのリールも日本製です。

ラインキャパシティ

 ラインキャパシティとは、それぞれのフライリールにどれだけのフライラインとバッキングラインを巻くことが出来るかというものです。

 例えばリールの説明書に「DT3F+30m(20lb)」といった標記がされている場合、DT3F(ダブルテーパー#3のフローティング)フライランと、20ポンドのバッキングラインが30m収まるという意味になります。

 渓流のドライフライフィッシングの場合、#3もしくは#4のフライラインを使用する事が多く、それに対するバッキングラインの長さとしては30m~60mほど巻けるリールであれば大丈夫です。

 なお、気を付けていただきたいのは、同じ#3のラインでもDTとWFではラインの太さが違うため、DTに比べるとWFのほうが細くバッキングラインが多く巻けるという事です。

 逆に言いますと、WF3F+10m(20lb)と表記してあるリールの場合、DT3Fを巻くとラインが収まらない可能性が有るという事になるため、十分に注意が必要です。

軽 さ

 フライリールには、リールに巻いたフライラインを乾かすためと、軽量化のために多くの穴が開けられている場合がありますが、軽ければいいという訳ではありません。

 ロッドが重すぎてもリールが重すぎてもダメで、バランスが悪いと疲れやすくなります。

 あくまでも目安ですが、ロッドにリールをセットし、グリップの部分を指に載せて持った時に、バランスが取れているか、もしくはゆっくりとどちらかに傾く程度がバランスが取れていると言われています。

 これが、どちらかにス~ッと傾くようであればバランスが良くないという事になります。

 あくまでも目安ですが、バランスが取れているものと取れていないものを実際に振ってみると、その違いが分かると思いますので、購入の際の参考にして下さい。

 長めのロッドは重くなりますので、若干重めのリールが合うでしょうし、短めのロッドの場合は軽いリールのほうがバランスが取りやすいという事になります。 

クリックとディスク

クリックブレーキ

 昔ながらの方式で、歯車に爪が引っ掛かって逆回転する時にテンションを掛ける方式で、ドラグと呼べるほどのブレーキ性能は無いですが、シンプルな構造で壊れにくいのが特徴です。

 フライリールといえばこのクリック音を思い浮かべる方は多いと思いますし、渓流のドライフライフィッシングの場合は強力なドラグ性能は必要無いため、比較的安価なクリック式のリールをお勧めします。

ディスクブレーキ

 ワンウェイクラッチとディスクプレートによって制動する方式で、最新のディスクドラグリールはほぼこの方式を採用しているらしく、ディスクプレートの新素材や完全に密封されたメンテナンスフリーのシールドドラグも登場しており、日々進化しているという事です。

 サクラマスやサーモンなどの大型魚を狙う場合に使われることが多いドラグ方式です。

内径と外形

 近年は、ラージアーバーと呼ばれるスプールの内径を大幅に太くしたタイプのリールが増えているというか、全盛と言ってもいいと思います。

 ラージアーバーのメリットは内径が太いので、フライランに巻き癖が付きにくく、トラブルも少なくなるという利点があります。

 ラージアーバー化に伴ってリールの外径も大型化する傾向にありますが、あくまでもロッドの重量とのバランスには注意して購入する事をおすすめします。

おすすめのフライリール

ORVIS:バテンキルクリック フライリール

 オービスTIEMCO)から発売されているクリック方式のバテンキルクリックフライリールです。

 長い歴史を誇るリールで、アップデートを繰り返しながら現在に至っており、非常に信頼のおけるフライリールで、比較的安価な点もおすすめの理由です。

 日本の渓流には、サイズ的にバテンキルクリックⅡがサイズ的にマッチすると思います。

ORACLE:ビンテージフライリール

 オラクルTIEMCO)から発売されているビンテージフライリールです。

 ビンテージ品のフライリールを意識した外観で、使い込むほどに味わいを増していくフライリールですが、このようなリールにしては比較的安価というのもおすすめの点です。

 渓流のドライフライには、ベイビートラウトDPリールがサイズ的におすすめです。

Daiwa:ロッホモア A

 Daiwaロッホモア A のご紹介です。

 非常にシンプルな作りのクリック式のセミラージアーバーのフライリールで、何よりも非常に安価である点がおすすめの理由で、実売価格は数千円ですので、入門用には最適なリールかもしれません。

 他の同じようなサイズのリールに比べて若干重量は増えますが、この価格を考えると許容範囲ではないでしょうか。

 替えスプールも当然安価ですので、違うフライラインとリーダーをセットしておけば、着脱も簡単なので様々な状況で使い分け出来ると思います。 

フライリールのまとめ

 渓流のドライフライフィッシングに使用する、フライリールに求められる基本性能についてのご紹介でしたが、いかがでしたか?

 一番求められる事は頑丈であるということで、いかなる状況でも壊れることなくラインを出したり収めたり出来る信頼性が求められると思います。

 いくら美しいリールでも、簡単に壊れるようなリールでは怖くて釣りが出来ませんし、高価すぎると傷を付けちゃいけないと思い、釣りに集中出来ないので、最初はガンガン使える丈夫なリールをおすすめします。

 味わいのあるクラシックタイプのリールは、釣りに慣れてから購入したほうが良いと思います。

 とにかく最初は、フライフィッシングを楽しむためにガンガン使えるものをおすすめします。

 次回は、フライラインとリーダー、そしてティペットについて考えたいと思いますので、お楽しみに。

 それではまた。

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