ドライフライフィッシングの紹介シリーズ、今回はフロータントやアクセサリーについてのご紹介になります。
フロータントが無ければドライフライフィッシングは成立しないと言うくらい大事なアイテムですし、その他にも必要なアクセサリーはたくさんあります。
今回はそれらについて、よぼ爺の私見を交えてご紹介していきます。
なお、ウエーダーやフィッシングベスト、それに偏光サングラスなどの重要な必須ウエアについては、後日別の記事にて特集する予定ですのでお待ちくださるようお願いします。
それでは始めます。
フロータント
フロータントとは、フライ（毛鉤）に浮力や撥水性を与えるもので、これがなければドライフライが直ぐに沈んでしまい、釣りにならなくなるという非常に大事なアイテムです。
フロータントには、液状、ジェル状、パウダー状など様々なタイプがあり、それぞれに特徴がありますのでご紹介していきます。
ジェル状
チューブやプラスチックのボトルに入ったジェルを指に取り、フライに塗り付けるタイプのフロータントで、必要な箇所にスポット的に塗ることも出来る、汎用性に優れたフロータントです。
また、リーダーやティペットに塗り込んで沈みにくくすることにより、流れに巻き込まれにくくすることにより、フライが自然に流れるように演出しやすくなります。
スタンダードタイプやパラシュートタイプのフライにおすすめのフロータントで、CDC等の繊細なマテリアルにも使用可能とありますが、私はあまりおすすめしません。
液体系
瓶のボトルに入った液体状のフロータントで、フライそのものを液体に浸けて使用し、浸けた後に息を強く吹きかける事により素早く乾燥して手早く準備が出来ます。
フライのマテリアルに浸透しやすく、CDC（CDCフェザー）のような繊細な素材にも効果的で、フライ全体をしっかりとコーティングし、高い撥水効果と浮力を発揮します。
フライの洗浄効果も高く、濡れたフライの水気を吹き飛ばし、フロータントに浸けることによってフライを洗浄し、浮力を回復させる効果もあります。
しかし、フライそのものを液体に浸けるため、スポット的に使用するということは出来ません。
どのようなタイプのフライにも使用出来るため非常に便利ですし、よぼ爺が最もお世話になっているフロータントです。
パウダー系
プラスチックのボトルに入った微細なパウダーの中にフライを入れてシャカシャカ振り、フライの表面にパウダーを付着させて使用します。
強力な撥水効果を発揮しますし、特に水面に沈みやすいCDC（CDCフェザー）フライに効果的です。
現在は液体に浸けるタイプのものや、スポット的に使用可能なスプレータイプのものもあり、非常に便利になりました。
近年は、繊細なライズを繰り返している魚を狙う場合に使う事が多く、CDCダンや小さなミッジフライにスポット的にスプレーして使用する事が多くなりました。
アクセサリー
ここからはドライフライに使用するアクセサリーについてご紹介していきます。
フライボックス
フライボックスとは、読んで字の如くフライ（毛鉤）を入れて持ち運ぶ箱の事で、種類ごとに分けて入れておけるボックスがおすすめです。
専用のフライボックスがおすすめではありますが、100円ショップなどで売っているボックスでも大丈夫ですが、フィッシングベストのポケットに収まる大きさにする必要がありますのでお気を付け下さい。
ラインカッター
ラインカッターとは、ティペットを切る際に使うカッターの事で、フライを交換する都度必要になる必須アイテムです。
ジギング等で使うようなハサミのタイプではなく、爪切りのようなタイプが使いやすくておすすめです。
ラインドレッシング
ラインドレッシングとは、フライラインの汚れを落とし浮力を回復させるとともに、ラインの劣化を防ぐドレッシングの事です。
釣行後に忘れずにドレッシングする事で、フライラインを長持ちさせることが出来ます。
フォーセップ
フォーセップとは、ジギング等で使う魚からフックを外すためのプライヤーを小さくした、非常に繊細なプライヤーと思って下さい。
フライフィッシングは基本的に釣れた魚はリリースしますので、魚を傷付けないよう気を付けてフックは外す必要があり、それを行うための必須アイテムです。
ジンガー（ピンオンリール）
ジンガーとは、フライフィッシングで使用する小型のアイテムを身に着けておくための、リール式のクリップ付きホルダーのことで、通常はフィッシングベストに取付けて使用します。
ラインカッターやフォーセップなど、頻繁に使用する小物をジンガーに取り付けておくことで、紛失を防ぎます。
リール式のコードが伸び縮みするため、必要なときに素早く道具を取り出すことができますし、使用後は手を離せば自動的に元の位置に戻るため、煩わしさがありませんので非常に便利です。
フライパッチ
フライパッチとは、濡れたフライを乾かしたりする際のパッドです。
ふわふわのムートンで出来たタイプや、硬いフォームで出来たものなどがあり、フライをローテーションしながら釣りをする場合の必須アイテムと言えます。
フェルールワックス
フェルールワックスとは、４ピースとか６ピースのフライロッドを継ぐフェルールに塗り、フェルールが固着して抜けなくなったりするのを防ぐためのワックスです。
ワックスというと何となく滑りやすくて抜けやすくなるような印象がありますが、心配いりません。
また、何回も継いだり抜いたりしているうちにフェルールが甘くなりガタついてくる場合がありますが、それを防ぐ効果もあります。
固着したフェルールを無理やりり抜こうとしてロッドを破損しちゃったと言う話は意外に多いのでお気を付け下さい。
水温計
水温計は渓流の状況を知る上で大事なアイテムです。
渓流の場合は水温の変化は魚の活性に大きく影響しますが、水温を把握することで魚が活発に活動する時間帯や場所を予測し、釣果を向上させることができます。
水温は水生昆虫のハッチ（羽化）にも影響を与えますし、水温を把握することで水生昆虫のハッチ状況を予測したり、フライの選択を行ったりします。
水温の変化を把握することで、そのフィールドの水温変化の傾向を把握し、今後の釣りに役立てることができますので、フライフィッシングでは非常に大事なデータと言えます。
これもドライフライフィッシングならではです。
ストマックポンプ
ストマックポンプとは、釣れた魚の胃の内容物をストマックポンプで採取し、魚が何を食べているかを調べるための道具になります。
これにより、その時々の魚の食性を正確に把握し、それに合わせたフライ（疑似餌）を選択することができます。
魚の胃の内容物を調べることで、実際に魚が捕食している水生昆虫の種類やサイズを正確に把握し、より精度の高いマッチ・ザ・ハッチを実現できます。
※：マッチ・ザ・ハッチとは、魚が捕食している水生昆虫の種類、大きさ、色、形などを観察し、それに最も近いフライを選択して釣ることを指します。
ランディングネット
ランディングネットとは、釣り上げた魚を安全に捕獲するための網のことですで、海釣りなどではタモ網や玉網とも呼ばれます。
フライフィッシングの場合は、柄のついた丸形や楕円形の木製のフレームに、ナイロンやラバーで出来たネットが付いているものがほとんどです。
渓流魚は小さいので無くても大丈夫、と思われるかもしれませんが、流れのある場所で川に立ち込んで釣っているため、ランディングネットが無いと魚を安全に捕まえることが出来ません。
魚を傷めずに、また自分自身もフックを手に刺したりしないよう必須なアイテムです。
数万円する高価なものもありますが、先ずは数千円の安価なもので構いませんので、是非揃える事をおすすめします。
老眼対策
釣りをしていると、「あのピンポイントへフライを送り込みたい。」そう思う事は非常に多いですし、そのようなポイントに限って草や枝が覆い被さっていることが多いものです。
そして、結果的に覆い被さった木の枝や草などにフライやティペットを引っ掛けてしまい、再度ティペットやフライを結び直したりすることはよく起こるトラブルと言っていいと思います。
遠くのポイントははっきり見えるのに、フライを結ぶ手元が見えない老眼の場合、ティペットを結ぶ作業が非常に大変なのです。
偏光グラスに取り付けるタイプの老眼鏡もありますが、重くなるため釣りをしていると偏光グラスが下がってくるので、いちいちその都度上げなければならず釣りになりません。
そこでおすすめなのがTIEMCOから発売されているフリップ・フォーカルという拡大鏡です。
これはキャップやハットに取り付けておいて、必要な時にフリップさせて使えるので邪魔になりませんし、拡大鏡なのでティペットを結ぶ際はもちろん、余分をカットする際にも非常に便利です。
最初は慣れないので見ずらかったりしましたが、直ぐに慣れるので何の心配もいりませんし、これがなければ釣りが成立しないほどです。
老眼の方は是非使ってみて下さい、最高ですよ！
まとめ
今回は、ドライフライフィッシングで使用するフロータントや必須のアクセサリーなどのついてご紹介しましたが、いかがでしたか？
フロータントが無ければドライフライを継続的に浮かせておくことは出来ませんし、フロータントの種類も様々ありそれぞれに特徴がありますので、それらを上手に使い分ける必要があります。
また、その他のアイテムについても、ラインカッターなどの超重要な必須アイテムもありますので、忘れずに揃えて持って行く必要があります。
この記事を読み、買い忘れがないか、また釣りに行く際は忘れ物がないか確認するための参考になれば幸いです。
次回のフライフィッシング紹介シリーズは、必須ウエアや快適なウエアについてご紹介したいと思いますので、お楽しみに。
それではまた。
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