
週末トレッキング、始めてみませんか?
普段見慣れている街の風景、普段通勤に使っている海辺の道、普段何気なく車で通っているその道を、今度は自分の足で歩いて見て下さい。
見慣れているはずの風景が、少し違った風景に見えると思いますし、車だと一瞬で通り過ぎる景色も、歩きながら見ると新たな発見があるはずです。
歩くことでしか見ることの出来ない素晴らしい景色、歩くことで感じることが出来る心地良い疲れと爽快感。
難しく考えないで、先ずは一歩踏み出してみてはいかがですか。

トレッキングのすゝめ
美しい景色
トレッキングの一番の醍醐味は、美しい景色や雄大な自然を見ることが出来るという事です。
新緑の森、カラフルな紅葉の山、澄んだ渓流、青い海など、その日その時じゃないと見ることの出来ない自然の美しい景色を見られるのはトレッキングの一番の楽しみと言えるでしょう。
普段車窓から見ている観光地の景色も、遊歩道などを歩きながらいろんな角度からみてみると、全く違った景色を見る事が出来ますし、素晴らしい発見があるはずです。

爽快感
普段見ることの出来ない美しい景色を見ながら自然の中を歩くことで、心身共にリフレッシュ出来て、日頃のストレスを解消出来るのもトレッキングの魅力です。
また、トレッキングは全身運動なので、健康面でも優れたアクティビティと言えます。
歩いた後の爽快感と心地よい疲れを、自宅に帰ってビールで癒す。 これ、最高です!

四 季
同じコースでも四季によって景色が全く違って見えますし、それぞれの季節を身体で感じることが出来るのも魅力です。
春の新緑、夏の木漏れ日、秋の紅葉、雪景色など、その季節でしか見れない素晴らしい景色を楽しめるのも、トレッキングの魅力ですし特権でもあります。

トレッキングを始めるには
トレッキングを楽しむには、機能的なウエアやシューズなどを見に付けることによって、より快適に楽しむことが出来ますのでご紹介して行きます。
トレッキングシューズ
トレッキングシューズは、トレッキングを安全かつ快適に楽しむために欠かせない必須アイテムですし、一番大事なアイテムと言ってもいいでしょう。
サイズが合っていないシューズを履くと足に痛みや負担がかかり、最悪の場合は怪我に繋がる可能性もあり、「もう二度とトレッキングには行かない!」なんて事にもなりかねません。
トレッキングシューズの選び方
ここでは、最も重要なアイテムとも言えるトレッキングシューズの選び方などについてご紹介します。
試 着
トレッキング用(軽登山用)の靴下は、長時間履いているうちに足が蒸れて靴擦れしないよう吸湿速乾性に優れた素材で出来ていますし、長い距離を歩くのを想定しているため少し厚くて丈夫に出来ています。
可能であればトレッキング用の靴下を着用して試着する事をお勧めしますし、試着の際はつま先のスペースに注意し、若干余裕があるくらいがいいと思います。
試着段階でつま先が靴に当たっている状態だと、下り坂や長時間歩いているとつま先が痛くなってきてトレッキングどころじゃなくなってしまいますので注意して下さい。

足のむくみを考慮する
長時間歩いていると足がむくみやすくなります。
そのため、試着時にぴったりフィットするサイズだと登山中に足が圧迫されて痛みを感じてしまう可能性がありますので、足のむくみも考慮して若干大きめのサイズを選ぶことをおすすめします。
しかし、余裕があり過ぎると靴擦れや疲れの原因になりますので、ショップの方に相談しながら決める事をおすすめします。
足の形に合ったシューズを選ぶ
足の形には個人差があり、メーカーが違うと同じサイズでも履き心地が異なる場合があります。
そのため、実際に試着して自分の足に合ったシューズを選ぶことが重要ですし、特に幅広や甲高な足の人は、それに合わせた形のシューズがありますので、ショップの方に伝えて試着してください。
今は海外のメーカーも、日本人に合わせた幅広タイプのシューズを発売しているので、それらをさまざま試着して検討して下さい。
また、かかとのフィット感も非常に重要ですので、かかとに余裕があり過ぎたり、きつかったりするものは避けるようにして下さい。
「つま先には余裕はあるし、かかともフィットしているけどどうも履き心地が・・・」などと違和感がある場合にはシューズが合っていないという事です。
つま先、かかと、足幅、甲高、足首周りなど、どれか一つでも違和感があるようであれば、そのシューズは合っていなと言えるでしょう。
納得いくまで何度でも試着してみることをお勧めします。

トレッキングシューズの種類
トレッキングシューズは、大きく分けてハイカット、ミドルカット、ローカットの3種類に分類されます。
それぞれメリットとデメリットがあるので、自分のスタイルや目的に合ったものを選びましょう。
ローカット
ローカットとは、履き口が足のくるぶしよりも低い位置にあるタイプのシューズの事です。
ローカットのメリット
・非常に軽量である。
・足首周りが解放されているため動きやすい。
・通気性に優れている。
ローカットのデメリット
・足首の保護性に劣る。
・岩場やぬかるみがあるコースには不向き。
ローカットの出番は、距離の短い比較的平坦な登山道や整備されたぬかるみの無いトレッキングコースがおすすめです。
通気性が高いため夏場は特に快適ですが、長時間のトレッキングには向いていませんし、急に雨に降られると足が濡れてしまうので注意が必要です。

ミドルカット
ミドルカットとは、ローカットとハイカットの中間に位置する丈の高さで、くるぶし付近を覆うタイプのシューズです。
足首のホールド感と足元に適度なボリューム感があり、ハイカットよりも軽くてローカットよりも足首をサポートしてくれます。
ミドルカットのメリット
・足首の保護性と動きやすさのバランスに優れている。
・ハイカットに比べて軽い。
・ハイカットに比べて通気性が良い。
ミドルカットのデメリット
・ハイカットに比べて足首などの保護性に劣る。
・ローカットに比べて通気性に劣る。
ミドルカットの出番となるシーンは、軽登山や比較的整備された登山道などです。
ある程度整備されているコースでも、場所によってはぬかるんでいる場合もありますので、そのような場所が多少ある場合でも快適なトレッキングが可能です。
ミドルカットのシューズがあれば、ほとんどのトレッキングコースや軽登山は大丈夫ですので、最初に用意するには一番おすすめのシューズと言っていいと思います

ハイカット
ハイカットとは、履き口がくるぶしより高い位置にあるシューズで、足首全体を保護するタイプのシューズになり、安全性も高くなっています。
ハイカットのメリット
・足首周りが固定されるので、歩行時の安定性が高い。
・くるぶしまでしっかりと覆うので、足首にぐらつかず捻挫などの怪我を防ぐ。
・保温性が高い。
ハイカットのデメリット
・ミドルカットやローカットと比べると重量が重くなる。
・足首周りが固定されることで動きが制限される。
・ ミドルカットやローカットと比べると通気性が悪く、蒸れやすい。
ハイカットのシューズの出番としては、登山や悪路、そして雪道などですが、ハイカットが必要なトレッキングコースというのはほとんどないと思います。


ウエア
トレッキングをする場合、天候や気温の変化に対応できるウエア選びが重要ですし、季節ごとに服装も変わります。
また、トレッキング等のアウトドアでのアクティビティーの場合はレイヤリング(重ね着)が基本になり、それらを着たり脱いだりして体温を調整します。
ベースレイヤー
ベースレイヤーとは、肌に直接触れるインナーの事で、レイヤリング(重ね着)の最下層に着用するウエアの事を言います。
ベースレイヤーの役割は、汗を吸収して体表から水分を離し、肌をドライに保つことです。汗冷えや低体温症を防ぎ、行動中の快適さを左右する重要な役割を担っています。
ミドルレイヤー
ミドルレイヤーとは、ベースレイヤーとアウターレイヤーの間に切るウエアの事で、断熱効果や汗処理機能を備えています。
保温性や動きやすさ、速乾性など、シーンや用途に応じてさまざまな素材や機能のものが用意されていて、アウトドアや都市生活など、さまざまなシーンで活用できます。
アウターレイヤー
アウターレイヤーとは、レイヤリングに於いて一番外側に着用するウエアで、雨や雪、風などの悪天候から身体を守る役割を担っています。
防風性や防水性などの機能が重視され、雪山用のジャケットや防風ジャケットなどが該当します。
トレッキングパンツ
トレッキングパンツとは、登山やトレッキング、ハイキングなどのアウトドアシーンで着用するパンツの事で、タウン用と違いストレッチ性や耐久性、撥水性、速乾性などが備わっています。
夏場用の薄手のものや、春や秋用の中厚手のもの、そして冬用の裏地などが付いている厚手のものがあり、それぞれの季節に応じて履き分けます。
トレッキングソックス
トレッキングソックスとは、遊歩道や登山道での歩行に適した靴下の事を言い、クッション性や保温性、吸汗性、速乾性などの機能を備えています。
トレッキングソックスを選ぶ際は、季節による生地の厚さの違いなどを考慮し、自分の好みに合わせて検討しましょう。
レインウエア
レインウエアに関しては、季節を問わず絶対に持って歩くべきアイテムです。
雨に降られた場合はもちろん、防風対策用やちょっとした保温着としても使用出来ますので、バックパックには必ず入れておいて下さい。
可能であれば防水透湿素材のものが快適ですし、ゴアテックスという素材が有名ですが、各メーカーから比較的安価な防水透湿素材のものが発売されていますので、それらをチェックしてみることをおすすめします。

ハット&キャップ
ハットやキャップには、日差しや寒さ、また雨などから頭を保護する役割があります。
また、トレッキングや登山の場合は転倒の際の頭部の保護という役割の他、ファッションアイテムとしても重要なアイテムです。
バックパック
バックパックとは、レインウエアや食料、そして飲料や調理器具などを入れて歩くために絶対に必要なアイテムです。
また、バックパックを背負う事によって、両手は常に使える状態にあるため、安全性の観点からも必須のアイテムと言えます。
一日中背負って歩くものなので、疲れにくくて蒸れないなどの快適性が必要になりますので、トレッキングシューズと同じで、十分に検討して揃えることをお勧めします。
一番間違いないのはアウトドアショップの方に相談するのが良いと思います。
聞きなれない背面長などという用語もありますので、それらを測定してもらいながら選ぶのが間違いありませんし、妥協せずにじっくりと検討して購入しましょう。

容 量
バックパックに入る荷物の量をリットルで表したものです。
必要な容量の目安
・日帰りのトレッキング・・・20~30ℓ
・1泊の山小屋泊・・・・・・30~40ℓ
・1泊のテント泊・・・・・・40~50ℓ
・2泊以上のテント泊・・・・50ℓ以上
以上が容量の目安になります。
上記の容量はあくまでも目安です。
例えばパートナーと2人で日帰りのトレッキングに行く場合、女性の方はバック無しで男性が2人分の荷物を持つなどの場合、容量は30~35ℓ位あったほうがいいと思います。
様々な使い方によって容量も変わってきますので、自分の使い方を考えて選ぶようにしましょう。
ちなみに爺は28ℓ、かみさんは20ℓのバックパックを使っています。
背面長
トレッキング用のバックパックは、ショルダーベルト(肩ベルト)と共に、ウエストベルト(腰ベルト)を使って背負う事により肩への負担を減らして長時間楽に歩くことが出来ます。
このショルダーベルトとウエストベルトの長さが背面長で、首の後ろから腰骨までの長さと同じであれば問題無いのですが、これが合っていないとウエストベルトがお腹にきたりして上手く背負えないという事になります。
「バックパックは腰で背負え。」と言われるくらいウエストベルトは大事ですし、実際に背負ってウエストベルトを締めるといかに楽に背負えるかわかるはずです。
今は背面長を調整できるバックパックもあるみたいですが、よくわからない方はショップの方に相談してみることをお勧めします。
その他にもチェストベルトやショルダースタビライザー、そしてコンプレッションベルトなど様々なベルトがあり、それらを調整する事によりさらに快適な背負い心地を得ることが出来ます。
有名なメーカーの30ℓ以上のバックパックには、これらのベルトがほぼ付いていますし快適に背負えること間違いなしですので、若干高価にはなりますがこのような機能を持ったバックパックを購入することをお勧めします。
背負い心地
購入する際は実際に背負ってみることをお勧めします。
「背面長は合っているが、背負っても何か違和感がある」とならないよう、実際にショップに行って背負ってみて、全てのベルトを調整して背負い心地を確認する事をお勧めします。
メーカーによって微妙に背負い心地が違うと思いますので、その中から自分に合ったものを探してください。
また、夏場などの暑い時期や長時間のトレッキングの際に、背中が蒸れにくい構造になっているものを選んで下さい。
有名メーカーのものは様々な対策が付されており、夏場でも背中の部分の通気性が優れてるエアコンフォートシステムというものを採用しているため、蒸れにくくて快適に背負うことが出来ます。
レインカバー
雨からバックパックを守るもので、中の荷物が濡れずに済みますので、必需品といえます。
有名メーカーのものには最初から付属されているのがほとんどですし、レインカバーを入れるポケットも付いていますので、そこに入れておけば一切邪魔にならずに収納できます。
デザイン
デザインも非常に重要な要素だと思いますし、自分の好きなデザインやカラーのものを選ぶことによって、トレッキングも楽しくなるでしょう。
メーカーによって様々なデザインやカラー、そして個性がありますので、きっと自分の好みのものが見つかると思います。

トレッキングポール
トレッキングポールとは、歩行者のリズムを助け、安定性を提供し、起伏の多い地形での関節への負担を軽減するため、登山、トレッキング、長距離ウォーキングなどに使用するものです。
使用する目的としては、バランスと安定性を向上させる、関節への負担を軽減する、などが挙げられます。
トレッキングポールを購入するときは、身長、体重、歩行スタイル、また、ポールが折りたたみ式か伸縮式か、グリップの種類、先端の種類などを考慮する必要があります。


ま と め
今回は、トレッキングのすゝめという事で、トレッキングの素晴らしさや楽しさ、そして必要なアイテムなどのご紹介でした。
先ずは、自宅の周辺にある公園や河川敷などを普段履いているシューズで歩いてみるだけで、景色が違って見えるはずです。
普通の観光地のトレッキングコースであれば、とりあえずトレッキングシューズとバックパック、そして雨が降った時のためのレインスーツさえ準備すればいつでも始められます。
美しい景色を楽しみながら、ストレスも解消出来て健康に良い、こんな素晴らしいアクティビティを楽しまない手はありません。
歩くことでしか見る事が出来ない景色がそこにはありますので、是非一歩足を踏み出して歩いてみてはいかがですか。
次回のトレッキングの記事は、よぼ爺おすすめのトレッキングコースなどをご紹介したいと思います。
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