スロージギング×電動リール。電動ゲームは邪道か?それともアリか?

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 ここ数年、スロージギングの世界でも「電動リール(電動ベイトリール)」の存在感が急速に高まっています。

 深場攻略や長時間の釣行での疲労軽減、一定速度での巻き上げによる誘いの再現性など、電動化には多くの利点があります。

 一方で、重量や感度の低下、バッテリー管理など、手巻きにはない課題が存在する事も確かです。

 また、ベテランの方の中には、いまだに「手巻きじゃないとゲームフィッシングとは言えない!」という方がいる事も確かです。

 本記事では、スロージギングにおける電動リールの仕組み、メリット・デメリット、主要モデル、そして今後の可能性を徹底解説していきます。

 電動スロージギングは、あなたの釣り人生を次のステージへと導く釣法かもしれません。

目 次

スロージギングに電動リール?

 スロージギングの世界では、長らく手巻きのリールが主流でしたが、ここ数年、今までの常識は大きく変わりつつあります。

 その変化の中心にあるのが、今回の主役である「電動リール(電動ベイトリール)」の進化です。

 電動リールと言えば、深場の餌釣りに使用されることがほとんどでしたし、重くて操作が大変で、スロージギングのような繊細な釣法には不向きだとされてきました。

 しかし、近年の技術革新は目覚ましく、より軽量化され、巻き上げスピードやトルクの制御が極めて繊細に行える、スロージギングに特化した電動リールが続々と登場しています。

 これにより、手巻きでは実現が難しかった「深場での安定したジグ操作」「体力の消耗を抑えた一日中の集中力維持」、そして「大物とのファイトにおける圧倒的な優位性」がもたらされました。

 特に、Yobo爺のような、とっくに還暦を過ぎた、体力がどんどんなくなっている爺アングラーにとっては、非常に有難いリールであることは間違いありません。

電動リールがスロージギングで注目される理由

 近年、スロージギングの世界でも「電動リール(電動ベイトリール)」の導入が静かに広がりつつあり、ジギング船から電動リールのモーター音が聞こえてくるのも珍しくありません。

 現に実際の現場では、深場攻略やロングピッチの誘いを繰り返す釣りにおいて、電動のサポートにより得られるメリットが再評価されています。

 水深100mを超えるエリアでの釣行、潮流の速い海域、1日中しゃくり続けるロングゲーム等々、そうした状況下で、手巻きの限界を補う「電動アシスト」は、もはや無視できない存在となりつつあります。

【電動リールのメリット】

体力の温存と集中力の持続

 ジグ回収時は、電動でハイスピードかつスムーズに回収できるため、腕や腰への負担が大幅に少なくなります。
 また、魚が掛かった際も、ハンドルを回す必要も無く、大幅に疲労が軽減されます。
 これにより、疲労の蓄積を劇的に軽減し、本当に集中すべき「ジグ操作」や「魚のバイト」に体力を温存できます。

再現性の高い巻上げ

 水深カウンター機能により、「今、ジグが水深何メートルのところにあるか」を正確に把握でき、魚探に映るベイトの反応や、ヒットレンジの再現を正確に行うことが出来ます。
 また、電動ジギングモードやプログラム機能を活用すれば、「毎秒○m」といった設定した速度で、機械的に完璧に一定のスピードで巻き上げることが出来ます。

不意の大物にも余裕の対応力

 電動リールのモーターが生み出すパワーは、手巻きリールの比ではありません。
 水深100mでヒットした大型魚でも、余裕を持って浮かせることができます。
 また、魚が走り出しても高性能なドラグシステムで対応し、魚の動きが止まった瞬間に電動で巻き上げてラインを巻上げます。
 このスムーズなパワーコントロールが、ファイトにおいて常に主導権を握ることを可能にします。

 

【電動リールのデメリット】

重量と手持ちバランス

 近年技術革新により軽量化が進んだとはいえ、高性能なモーターやギアを内蔵している分、手巻きリールに比べて自重は重くなります。
 そのため、一日中シャクり続ける際の負担が増すため、 電動リールを使用する際は、ロッドとのバランスが非常に重要になりますし、場合によっては電動ゲーム用のロッドと組み合わせる事もおすすめです。

コストとメンテナンス

 専用のバッテリーも必要となるため、初期コストは高くなります。
 また、モーターや電子基板が内蔵されているため、水没や潮ガミには手巻き以上に注意が必要ですし、メーカーへのオーバーホール費用も高くなります。

感度の低下

 手巻きリールと比べると、指先から伝わる「ジグの重み」「アタリ」などの微妙な情報がやや伝わりにくい傾向があります。

 電源とケーブルの煩わしさ

 電動リールはバッテリーやケーブルが必須です。
 船上での配線、ケーブルの取り回し、接触トラブルなど、機械的トラブルのリスクもありますし、塩害対策(コネクタ防水、端子清掃)も欠かせません。

 手巻きリールとの比較:釣果や操作感に差はある?

 「電動リールを使うと釣れない」と言われていたりしますが、一概には言えません。

 確かに、電動の一定スピードの巻きでは、「間」や「抜け感」を出しづらく、スロージャーク特有の「ジグが止まって漂う時間」を演出するには慣れが必要です。

 一方で、安定したラインテンションを保てるため、中層のレンジキープ性能は非常に高いのが特徴です。

 つまり、手巻きリールは「ジグの操作性」で勝り、電動リールは「安定性」で勝るという事です。

 電動リールを選ぶ際の最重要ポイント

 電動リールをスロージギングに導入する際、どの機種を選ぶかは釣果と快適性を大きく左右しますので、特にチェックすべき最重要ポイントを解説していきます。

【電動リールの最重要ポイント】

PEラインキャパシティ

 狙う水深とターゲットによって必要なラインキャパシティが変わります。
 スプール径が大きいほど糸巻き量が増えますが、リール全体のサイズと重量が増してしまいますので、ラインキャパシティを重視しつつ、パーミングしやすいサイズ感のリールを選ぶことが重要です。

目安となるサイズ

  一般的に、PEライン3号を400m〜500m巻けるモデルが、近海での標準的なスロージギングに適していると思います。
 深場(150m以上)や大型魚を狙う場合は、3号を500m巻けるような、より大型のモデルを選ぶ必要があります。

最大巻上力

 電動リールが持つ「パワー」を最大限に引き出し、大物と対峙するために最も重要な要素です。
 最大巻上力とは、大物を深場から「巻き上げる」ためのモーターパワーです。
 カタログ値だけでなく、負荷がかかった状態での「持続巻上力」が高いモデルを選びましょう。

最大ドラグ力
 
 カンパチやヒラマサなど、強烈な引き込みを伴う魚を深場から引き離すためには、最低でも10kg以上の最大ドラグ力が必要です。
 ただし、重要なのは「最大値」よりも「実用ドラグ域での安定性」で、粘り強く、滑り出しがスムーズで、熱ダレしにくい高性能なドラグシステムが必須です。

自重とホールド感

 一日中手持ちでシャクり続けるスロージギングにおいて、リールの自重(重さ)は、疲労度に直結しますので、最低限の性能を備えた上で、軽いリールがおすすめです。
 また、 手にフィットするコンパクトなボディデザインであることや、クラッチレバーの位置が自然な操作感を生むかを実際に確認する事をおすすめします。

電動ジギングモードの有無と機能

 様々なプログラムを搭載してあり、「巻き速度」や「巻き上げ距離」を自動で再現可能で、正確な「等速巻き」や「加減速巻き」を実現します。
 クラッチのオン・オフと連動して巻き上げ速度やモードが切り替わる機能など、手巻きに近い感覚で電動操作をサポートする機能を搭載してあれば、より快適な釣りを約束してくれます。 

おすすめの電動ゲームリール 6選

Shimano:ビーストマスター 1000EJ

 先ずは、Shimanoビーストマスター 1000EJをご紹介します。

 電動ジギング対応のEJモードを搭載した、コンパクトなボディでハイパワー、ハイスピードを実現したハイエンドモデルの電動リールです。
 最大ドラグ力15kg、強化ギアシステムで、大型青物にも対峙できる性能と耐久性を備えています。
 EJ(電動ジギング)モードを搭載した、スロージギング対応モデルになります。

【スペック】

●重量:700g
●最大ドラグ力:15kg
●糸巻き量:3-400・4-300・5-230(PE)
●実用巻上速度:168m/分(1kg負荷)
●ハンドル巻上げ長:70cm
●価格:144,700円

Daiwa:シーボーグ G300J/G300JL

 次は、Daiwaシーボーグ G300J(G300JL)のご紹介です。

 コンパクトで軽量でありながら、非常にパワフルで高耐久性を誇るハイエンド電動リールです。
 手動での巻上げ長さが83cmとなっていますので、手巻きの両軸リールのような手動での誘いが可能ですので、手巻きとモータを使ったハイブリッド釣法にも適したモデルです。
 また、Daiwaの電動リールは、左ハンドルも設定してありますので、今までの釣り方と同じような使い方が出来るのも有り難いポイントです。 

【スペック】

●重量:575g
●最大ドラグ力:16kg
●糸巻き量:3-400・4-300・5-230(PE)
●実用巻上速度:162m/分(1kg負荷)
●ハンドル巻上げ長:83cm
●価格:114,000円

Shimano:ビーストマスター 2000

 次は、Shimanoビーストマスター 2000のご紹介です。

 先ほど紹介したビーストマスター 1000EJを一回り大きくしたモデルで、糸巻き量を増やし大物にも対応したリールになります。
 EJ(電動ジギング)モードを搭載した、スロージギング対応モデルになります。

【スペック】

●重量:690g
●最大ドラグ力:15kg
●糸巻き量:3-500・4-400・5-300(PE)
●実用巻上速度:185m/分(1kg負荷)
●ハンドル巻上げ長:70cm
●価格:146,600円

Daiwa:シーボーグ G400J/400JL

 次は、Daiwaシーボーグ G400J(G400JL)のご紹介です。

 先ほど紹介したシーボーグ G300J(G300JL)を一回り大きくし、糸巻き量も増やしたリールでありながら重量は600gと軽く、それでいてハイパワーな電動リールです。
 このリールも左ハンドルが設定されていますので、左巻きの方には有難いポイントです。

【スペック】

●重量:600g
●最大ドラグ力:16kg
●糸巻き量:3-500・4-400・5-300(PE)
●実用巻上速度:162m/分(1kg負荷)
●ハンドル巻上げ長:83cm
●価格:123,000円

Shimano:フォースマスター 1000

 次は、Shimanoフォースマスター 1000のご紹介です。

 先に紹介したビーストマスター 1000EJのベースグレードモデルになりますが、基本性能はしっかりしていますので、電動ゲームの入門用としても適したリールです。

【スペック】

●重量:680g
●最大ドラグ力:15kg
●糸巻き量:3-400・4-300・5-230(PE)
●実用巻上速度:150m/分(1kg負荷)
●ハンドル巻上げ長:70cm
●価格:123,000円

Daiwa:レオブリッツ 300J/300JL

 最後は、Daiwaレオブリッツ 300J(300JL)のご紹介です。

 先に紹介したシーボーグ G300J(G300JL)のベースグレードモデルになります。
 自重がわずか540gで、手巻きの大型両軸リール並みの重量ですので、違和感なく今まで通りの釣りが可能となっています。

【スペック】

●重量:540g
●最大ドラグ力:13kg
●糸巻き量:3-400・4-300・5-230(PE)
●実用巻上速度:161m/分(1kg負荷)
●ハンドル巻上げ長:70cm
●価格:83,100円

電動リール導入にかかるコストと周辺アイテム

 電動リールの導入には、リール本体以外にも以下のアイテムが必要になります。

【電動リール+周辺アイテム】

●専用バッテリー(リチウム)
●バッテリーケーブル(防水タイプ)
●予備ヒューズ・端子カバー
●電源接続部の防錆グリス

 リール本体は、安価なもですと実売価格で7~8万円、最新機種のハイエンドモデルで12~13万円ていどになり、それにバッテリーが約2~4万円程度になりますので、一式10万円~17万円となります。

 しかし、1日約8時間程度、毎回手巻きを続けることを考えれば、その「体力の節約分」をコストとどう天秤にかけるかが判断の分かれ目です。

 この辺は個人の事情にもよるため何とも言えませんが、Yobo爺のような還暦を過ぎているアングラーにとっては非常に有難いタックルである事は間違いありません。

 今後ますます体力が落ちて行く事を考えると、釣りを続けるためには、電動リールは必要になるだろうなと考えています。

電動リールにマッチするロッドとは

 電動リールは手巻きリールよりも重いため、ロッドとのタックルバランスが非常に重要になります。

【電動ゲーム用のロッド】

電動ゲーム専用ロッド

 今は、電動ジギングゲーム専用のロッドが発売されていて、電動リールとの相性が非常に良いため、可能であれば専用ロッドがおすすめです。

ロッドパワー

 一般的なスロージギングロッドを使う場合、電動リールのパワーに負けないよう、ロッドのバット部分に十分なトルクと強度があるロッドが必要です。

グリップ形状

 グリップの形状は釣りを快適に行うために、非常に大事になります。
 リールシートやフォアグリップが、電動リールを装着した状態で、自然にパーミング出来るか、また操作ボタンへのアクセスを妨げない形状かを確認する事をおすすめします。

電動リールのセッティングと実釣テクニック

 電動リールでのファイトは、手巻きとは異なるアプローチが必要ですので、それらについて解説します。

ドラグ設定

 ラインブレイクのリスクを避けるため、通常は「実用ドラグ域」を適切に設定し、魚の突っ込みに合わせてスムーズにラインが出るように調整します。
 この辺は手巻きリールと同じですが、釣れる魚があまり大きくない時は、ドラグを少しきつめに設定し、魚が走ったら電動リールのパワーで強引に巻き上げる「ゴリ巻き」も可能です。

モーターの利用

 魚の突っ込みが止まり、頭がこちらを向いた瞬間、クラッチを握ったまま瞬時に電動巻き上げを行い、ラインを詰めます。
 この一連の動作が、魚に休む隙を与えずに浮かせ続けるための最大のテクニックでもあります。

魚の引きとモーターを同調

 魚の引きが緩んだら巻き上げ速度を上げ、強く突っ込んだら速度を落とす、またはラインを出さずにドラグで耐える、という高度なパワーコントロールが電動リールによって可能となります。

巻き上げスピードの使い分け

 一定速度での巻き上げは便利だが、魚の反応が鈍いときはスピード変化をつけると効果的で、モーター制御の特性を活かし、「ゆっくり→速く→止める」といった変化を意図的に作ることが出来ます。

ハイブリッド操作

 理想は、「誘いは手巻き、回収は電動」と使い分ける事で、感度を損なわず、体力の消耗を抑えることが出来ます。

電動リールのメンテナンス

水洗い時の注意

 水洗いをする際は、絶対に電源コードの差し込み口から水を入れないように細心の注意が必要です。
 また、バッテリーを接続したまま水洗いを行うのは厳禁です。

塩抜き

 使用後はぬるま湯でリールの外部、特にクラッチ周りやラインローラーやレベルワインダーを丁寧に洗い流し、塩分を完全に除去します。

乾燥と保管

  水気をよく拭き取り、直射日光の当たらない風通しの良い場所で完全に乾燥させます。
 保管時は、クラッチをフリーにし、ドラグを緩めておくのが基本です。

定期的なオーバーホール

 電動リールの内部には、精密な電子部品やモーターが内蔵されているため、最低でも1〜2年に一度はメーカーによるオーバーホールに出すことを強く推奨します。

電動スロージギングがもたらす新しいスタイル

 電動化は決して「楽をする釣り」ではありません。

 むしろ、モーター制御という新しい道具を使って「効率的にジグを操る」ための手段です。

 これにより、今まで手が届かなかった深場や潮流の強いポイントも攻略可能となり、スロージギングの世界が広がっていきます。

 電動リールを使いこなすには、従来以上に設定・制御を理解する必要があり、つまり電動リールは「上級者のための新しい武器」でもあると考えます。

電動化で変わるスロージギングの未来

 電動リールは、スロージギングの領域において、単なる巻き上げ機から「戦略的なリール」へと進化したと言っていいと思います。

 体力の消耗を気にせず、深場でも安定したジグ操作を可能にする電動リールは、アングラーに「集中力の維持」と「釣りの再現性」という、最大の武器を与えてくれました。

 これにより、これまで手が出しにくかったディープエリアでの大物狙いや、悪条件での釣行が可能となり、スロージギングのターゲットとフィールドが劇的に広がりました。

 もちろん、手巻きリールによる繊細な指先の感覚や、ロッドワークの妙味は、無くなる事はありませんし、まだまだ進化し続けるでしょう。

 しかし、電動リールはこれからますます進化を続け、「手巻きを超えるパワーと、手巻きに匹敵する繊細さ」を併せ持つ、欠かせない選択肢になっていく事は間違いありません。

 電動リールは、スロージギングの未来を確実に変えています。

 これを機に、あなたも最新のテクノロジーを駆使し、新たな大物との出会いを体験してみませんか?

 

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