
「アタリはあるのに乗らない…」「しっかりシャクっているのに釣れない…」そんな悩みを抱えていませんか?
実は、スロージギングにおいて「ジグを動かすこと」と同じ、あるいはそれ以上に重要なのが「ジグを止めること」、つまり「食わせの間」を作ることです。
「食わせの間」とは、単なる休憩時間ではなく、ターゲットである根魚や青物に「今だ!」と思わせ、口を使わせるための「計算された間」のことです。
この記事では、初心者の方でもすぐに実践できるよう、この「間」の正体と、具体的な操作の極意を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
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スロージギングにおける「食わせの間」とは?
魚が口を使うのは「動」から「静」への変化
想像してみて下さい。
目の前を猛スピードで通り過ぎる食べ物を捕まえるのは大変ですが、急にスピードを落としたり、ふわふわと漂い始めたりしたらどうでしょう?
「今なら捕まえられる!」と考えるはずです。
魚も同じです。
ジグがキビキビと動いている間、魚はジグを「追って」いますが、実際に「食いつく」のは、その動きが止まり、ジグが横を向いてフラフラと漂い始めた瞬間、あるいはフォールに転じた瞬間です。
この「追わせる動作」から「食わせる瞬間」への流れこそが、スロージギングにおける「食わせの間」なのです。
「追わせる」と「食わせる」の役割分担
スロージギングの動作は、大きく分けて2つのフェーズがあります。
【二つの動作】
◆ 入力(シャクリ)
ロッドを曲げ、リールを巻いて、ジグにエネルギーを与える。
これは魚にジグを見つけさせ、興味を引くための「プレゼン」と言えます。
◆ 間(ステイ)
入力を止め、ジグを水中で横に向かせ、自由にさせる。
これが「食わせ」の本番です。
多くの初心者は、「入力」ばかりに意識が行きがちです。
「もっと強く動かさなきゃ」「リズムを崩さないようにしなきゃ」と必死になるあまり、魚が口を使う隙間を奪ってしまっている可能性があります。

スローの本質は「無重力状態」の演出
スロージギング用のジグは、多くが左右非対称だったり、平たい形状をしていますが、これは、入力を止めた瞬間に「横を向く」ように設計されているからです。
ジグが横を向くと、水の抵抗を最大に受け、一瞬だけ海中でホバリングしたような、あるいはフワリと浮いたような「無重力状態」になります。
このとき、ジグは「金属の塊」から「弱ったベイト」へと姿を変え、魚が食い付くのです。
この一瞬を演出できるかどうかが、ベテランと初心者の決定的な差になるのです。
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「食わせの間」を作る3つの基本テクニック
それでは、具体的にどうすれば海中のジグに「良い間」を与えることができるのか、「ロッド」「ライン」「リール」の3つの視点から解説していきます。
① ロッドの反発を「待つ」
スロージギングロッドは、一般的なジギングロッドに比べて非常に高弾性(反発力が強い)に作られています。
このロッドの特性を最大限に活かすのが「待つ」テクニックです。
【待つテクニック】
◆ 操作方法
ロッドをシャクり上げた後、すぐにティップ(竿先)を下げてはいけません。
シャクり上げた位置で、ロッドが「曲がった状態から真っ直ぐに戻る」のを手元で感じながら待つことが重要です。
◆ なぜ重要か
ロッドが戻る力によって、ジグはさらに上方へ弾き出され、その後の「横向き姿勢」へスムーズに移行します。
ロッドが戻りきる前に次の動作に移ってしまうと、ジグが横を向く前に下に引っ張られてしまい、食わせの「間」が取れません。
② ラインスラッグ(糸ふけ)のコントロール
「間」を作るために最も勇気がいるのが、意図的にラインを緩めることです。
【ラインコントロール】
◆ ライン操作
ロッドが真っ直ぐに戻る瞬間に、わずかにロッドティップを送り込む、あるいはリールの巻きをピタッと止めます。
すると、PEラインが一瞬だけフワッと緩み、ジグ持つ本来の動きで横を向きます。
◆ なぜ重要か
ラインが張ったままだと、ジグは常にラインに引かれた状態になり、不自然な動きになります。
ラインを少し緩める(スラッグを出す)ことで、ジグは完全に自由になり、そのジグ固有の「食わせのフォールアクション」を自ら開始します。

③ リールのハンドル操作によるリズムの変化
リールのハンドルは、ただ一定に回せば良いわけではありません。
【ハンドル操作】
◆ 操作方法
「グリッ、グリッ、グリッ」と回す中で、たまに「グリッ、……フワッ」という風に、一呼吸置くイレギュラーなリズムを混ぜます。
◆ なぜ重要か
規則正しいリズムは魚に見切られやすいものです。
あえてリズムを崩し、リールを巻かない時間をほんの少し(0.5秒〜1秒)作るだけで、ジグには明確な「間」が生まれます。
特に底付近でこれをやると、根魚のスイッチが入りやすくなります。
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状況別「間」の取り方【応用編】
海の状態や魚のやる気によって、最適な「間」の長さは変わります。
魚の活性が高い時(青物など)
魚の活性が高い時は、あまり長く待ちすぎる必要はありません。
むしろ「短い間」を連続させることで、魚の競争心を煽ります。
◆ コ ツ
ロッドが戻る瞬間に一瞬だけ止め、すぐに次のシャクリへ移ります。
ジグがパタパタと小刻みに横を向くイメージです。
魚の活性が低い時や根魚狙い
三陸のアイナメやソイ、食いの渋い状況では、「長い間」が有効になります。
◆ コ ツ
シャクった後、ロッドを止めて2秒〜3秒ほどジグを漂わせたり、ロングフォールを入れたりします。
魚がジグをじっくり眺めてから、「パクッ」と吸い込む時間を十分に与える事が重要です。
フリーフォールとテンションフォール
フォールには、何の影響も受けずにフリーの状態でフォールする「フリーフォール」と、ラインをほんの少しだけ張った状態でフォールさせるテンションフォールがあり、状況によって使い分けます。
◆ コ ツ
フリーフォールは、食いが渋い時に有効で、食わせの能力は高いですが、アタリは取りずらくなります。
テンションフォールは、食わせの能力は少し低くなりますが、アタリは取りやすくなり、活性が高い時に有効です。

二枚潮や深場での対策
水深が深かったり、潮が速かったりすると、ラインがたわんで「間」が手元に伝わりにくくなります。
◆ コ ツ
通常よりも少し強めにロッドを煽り、意識的に大きなスラッグを作るようにします。
伸びの少ない高感度なPEラインを使用していることが、この「深い場所での間作り」の絶対条件になります。
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よくある「間」の取り方のNGパターン
初心者によくあるNGパターンを紹介します。
【NGパターン】
◆ シャクリ続ける
一定のリズムでシャクリ続けている方を見掛けます。
本人は間を与えているつもりですが、ジグが横を向く間もなく次の動作に入り、結局「間」が取れていません。
先ずは「間」を与える事を意識し、時折りイレギュラーなシャクリを入れるなどして下さい。
◆ 間が短すぎる
上記と同じような状態ですが、ジグが横を向いて、魚が咥えようとアタックする前にジャークしてしまうパターンです。
焦らずにゆったりと「間」を与える事を意識して下さい。
◆ アタリを取れない
「間」は十分取れているが、ラインスラッグ(糸ふけ)が出過ぎているため、アタリを取れないでいる場合があります。
初心者の方は特にアタリが取りずらいと思うので、ラインにテンションが掛かるか掛からないか程度で、ジグのアクションを極力邪魔しないようにフォールさせる事を意識してみて下さい。
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「間」を作るためのタックル選び
今回解説した「食わせの間」を意識するだけでも釣果は変わりますが、ジグやタックルを最適化するとさらに差が出ます。
「間」が作りやすいおすすめのメタルジグ
フォール性能の高いジグは「間」で食わせる力が圧倒的に違いますので、釣果を伸ばしたい方は、ぜひ一度試してみてください。
紹介するジグは、どれも高価な部類のジグですが、引き抵抗も少ないため疲れにくいのが特徴で、実績も十分なジグです。
シーフロアコントロール:クランキー
先ずは、シーフロアコントロールの「クランキー」をおすすめします。
バタバタとイレギュラーな動きでフォールしながら時折りステイするなど、初心者の方でも比較的「間」を取りやすく、引き抵抗も小さい、おすすめのショートジグです。
高価なジグではありますが、是非タックルボックスに備えておきたいジグです。
ディープライナー:スパイ-Ⅴ
次は、ディープライナーの「スパイ-Ⅴ(ファイブ)」をおすすめします。
特に何の変哲もないセミロングジグですが、様々な状況に対応可能なパイロットジグ的な使い方も出来ますし、初心者でもコントロールしやすく、「間」を取りやすいジグです。
ネイチャーボーイズ:スローライダー
次は、ネイチャーボーイズの「スローライダー」をおすすめします。
比重の軽い鉄製のジグで、木の葉型の偏平な断面形状のため、ゆったりとしたフォールで「間」を取りやすく、根魚にじっくりとジグを見せたい時に有効なジグです。
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アタリが取りやすいおすすめのロッド
ここで紹介するロッドは、性能と価格のバランスに優れた、初心者の方も扱いやすい「ミドルレンジ」のロッドになります。
ダイワ:アウトレイジ SJ
先ずは、ダイワの「アウトレイジ SJ」をおすすめします。
同社のハイエンドロッドである「ソルティガ SJ」の設計思想をそのまま受け継いだ、高性能でありながら、初心者でも扱いやすいロッドに仕上がっています。
「チューブラー」と「フルソリッド」モデルがありますが、おすすめは感度の優れたチューブラーモデルになり、その中でおすすめは「61B-2・61B-3」になります。
シマノ:ゲーム タイプスローJ
次は、シマノの「ゲーム タイプスローJ」をご紹介します。
6ft6inchという、スロージギングロッドとしては若干長めの設定ですが、この長さを活かしてロングジャークやロングフォールで狙うのもおすすめです。
おすすめのモデルは「B66-3」になります。
メジャークラフト:ジャイアントキリング5G スロージギングモデル
次は、メジャークラフトの「ジャイアントキリング5G スロージギングモデル」を紹介します。
6ft2inchという、標準的な扱いやすい長さのスロージギングロッドで、比較的張りがあり、感度に優れているため、初心者の方でもアタリが取りやすいロッドに仕上がっています。
おすすめのモデルは「GK5SJ-B62/3」になります。
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巻きが強くて滑らかなおすすめのリール
リールに関しては、高価にはなりますが、頑丈で巻きが強く、且つシルキーな巻き心地で、ドラグ性能の優れたレベルワインダー付きのリールをご紹介します。
シマノ:オシアコンクエスト
先ずは、シマノの「オシアコンクエスト」をご紹介します。
同社のフラッグシップモデルと言っても過言ではないリールで、剛性が高くて頑丈で、巻きの強さや滑らかさ、そしてドラグ性能など、全てにおいて高性能なリールです。
おすすめのモデルはギア比の高い「300XG/301XG」になります。
シマノ:オシアコンクエストCT
次もシマノの製品で、「オシアコンクエストCT」をご紹介します。
先に紹介した「オシアコンクエスト」に、ラインの放出量が分かるカウンターが付いたモデルで、船長が支持する棚に素早くジグを送り込むことが出来ます。
おすすめのモデルは「300XG/301XG」になります。
ダイワ:ソルティガIC
次は、ダイワの「ソルティガIC」をご紹介します。
先に紹介した「オシアコンクエストCT」と同様カウンターが付いていて、全てにおいて素晴らしい性能を持った高性能リールです。
このリールはYobo爺も使っていますが、5年以上前からガンガン使い続けていますが、何のトラブルも無くまだまだこれからも活躍してくれるものと思います。
おすすめのモデルは「300H-SJ/300HL-SJ」になります。
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まとめ|スロージギングは「間」で釣れ
「食わせの間」は、魚に捕食スイッチを入れるための最も重要なテクニックです。
「動かし続けない」「しっかり止める」「状況に応じて帰る」この3つを意識するだけで釣果は大きく変わります。
次の釣行では、焦らずにゆっくりと、「止める」ことを意識してみて下さい。
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