キャンプ用品は最高の防災用品。楽しく備えるアウトドア防災ライフ。

　突然の地震や台風、そして長引く停電など。

　そんな非常時に、あなたの持っているキャンプ用品が心強い「防災ギア」に変わることをご存じでしょうか？

　実は、キャンプと防災には共通点がたくさんあります。

　「電気・ガス・水道が使えない環境で、どう快適に過ごすか」という課題に向き合う点では、まさに同じで、アウトドアの知識や装備は、そのまま災害への備えになるのです。

　本記事では、キャンプで使うランタンやバーナー、寝袋、ウォータータンクなどが、災害時にどのように役立つのかを詳しく解説していきます。

　さらに、防災とキャンプを両立させる収納・管理のコツも紹介します。

　あなたの「野遊びのギア」が「命を守るギア」に変わる、新しい備えのスタイルを提案します。

　それでは始めます。

キャンプ用品が防災でも役立つ理由

　キャンプ用品と防災用品、一見まったく別のカテゴリーのように思えますが、実は多くの部分で共通点があります。

　「電気・ガス・水道がない環境でどう快適に過ごすか」を考えながら楽しむのがキャンプ、そして「ライフラインが止まった中で安全に生活するためには」を考えるのが防災でもあります。

　つまり、どちらも“非日常”を生き抜くための知恵と道具が必要という事なのです。

　例えば、キャンプ用のランタンやバーナーは停電時の明かりや調理にそのまま活用できますし、シュラフやマットは避難所生活の快適性を大きく高めてくれます。

　最近では、防災目的でアウトドア用品を揃える「兼用派」が増えており、メーカーも「キャンプ×防災」の両立を意識した製品を多く展開しています。

　キャンプ用品はデザイン性も高く、普段使いもできるのが魅力です。

　キャンプブームの際に揃えたギアを、普段押し入れや倉庫にしまい込んでおくのではなく、防災グッズとして備えておくことをおすすめします。

防災バックとしてのバックパック

　防災バックとは、言うまでも無く防災用品を収納しておくバックの事です。

　非常時にそのバックを持ち出すことによって、被災時でも最低限の生活を維持できるという事です。

　しかし、防災バックは何でもいい訳ではなく、Yobo爺がお勧めするのはトレッキングなどで使われるバックパックをお勧めします。

　バックパックの良さは、何と言っても両手が使える上に疲れないところです。

【防災バックの中身】

●クッカー：スノーピーク アルミパーソナルクッカーセット
●ストーブ：プリムス フェムトストーブ（旧モデル）
●OD缶ガス燃料 ハイパワーガス
●LEDランタン：コールマン ハンギングEライト（2個）
●ヘッドライト：100円ショップ
●レインスーツ：ミズノ ベルグテックEXストームセイバー
●チタンマグ（大小各1）
●食料：袋麺２個
●水：２L
●ナイフ
●割り箸
●折りたたみ椅子
●タオル
●グランドシート

　以上の防災グッズが28Lのバックパックに収まっていますので、30L程度あれば最低限の防災グッズは収納可能です。

　トレッキングに行く際は、中身を入れ替えて使用していますが、普段はこんな感じで災害に備えるようにしています。

　また、この他にかみさん用のバックパック（20L）もあり、そちらにも非常食や水などを収納してあります。

　なお、　バックパックはウエストで背負えと言うくらいウエストベルトが非常に大事で、それによってショルダーベルトが肩に食い込む事も無く長時間背負っていても疲れにくくなっています。

　また、胸の部分にあるチェストベルトが付いていることによって、ショルダーベルトがズレることなく快適に歩くことが可能になりますので、それらのベルトが付いているバックパックをおすすめします。

停電時に役立つ！ランタン・ライト類

　災害時、まず困るのが「灯り」です。

　夜になると真っ暗な室内は不安をあおり、移動も困難になりますので、そんな時にキャンプで使うランタンやヘッドライト類は心強い存在です。

　特におすすめなのが下記の２種類です。

【充電式LEDランタン】

　長時間点灯が可能ですし、燃料を使わないので安全性が高く、スマホなど他の機器を充電出来るものもあり、非常に便利です。

【ヘッドライト】

　ヘッドライトの良さは、両手が使えるため、暗闇を移動する際にも安全を確保できるという点で、是非備えておきたいライっとですし、個人的には必須アイテムと考えています。

　この２種類を備えておくだけで安心感をもたらしますし、暗闇でのストレスを軽減できます。

炊き出しにも使える！バーナーとクッカー

　災害時、温かい食事が取れるだけで心身の疲労が大きく違ってきます。

　キャンプで使う「ストーブ（バーナー）やクッカー（調理器具）」は、そのまま「炊き出し道具」として大活躍します。

【ガスストーブ】

　ガスストーブにはOD缶ガス燃料とCB缶ガス燃料がありますが、どちらでも構いません。
　OD缶はコンパクトに収納可能で持ち運びが楽ですが、OD缶の購入はアウトドアショップなどでなければ購入できないのがデメリットでもあります。
　CB缶は収納性に劣りますが、何処でも購入可能なのがメリットです。
　どちらも一長一短がありますが、災害用としてはどちらも大活躍間違い無しです。

【クッカー】

　クッカーは、一人暮らしの場合はソロクッカーでも構いませんが、２～４人の場合、最低でも２～３人用のクッカーが必要になると考えます。
　４人のファミリーの場合、本来であれば４～５人用のクッカーが必要ですが、サイズが大きくて重くなるため、持ち運びを考えると２～３人用のアルミ製クッカーが適していると思います。

ストーブ＋クッカー収納例

　

　

　自分の使い方に合わせた、収納や持ち運びの参考にしていただければ幸いです。

食器類やカトラリー

　食器があれば、皆と食料を分けあって食べることが出来ます。

寝具・防寒アイテムで快適な避難生活を

　避難所生活で最も辛いのが、寝苦しさと寒さです。

　キャンプで使う寝袋（シュラフ）やマットは、そんな状況を大きく改善してくれます。

　また、テントを持っていれば、避難所が満員のときに屋外でプライバシーを確保できるスペースとしても使えます。

　快適な睡眠と休息は、災害時の心身回復に欠かせません。

レインウエア（防寒ウエア）

　レインスーツは雨をしのぐことはもちろん、防寒着としても使えます。

水・食料の備えに役立つキャンプギア

　災害時は断水や物流がストップする事が多いため、それらに備えるキャンプ用品がとても頼りになります。

　特に、水と食料があれば、取りあえず最低限の栄養は確保できます。

　ペットボトル入りのミネラルウォーターとインスタントラーメンがあれば、空腹を回避できますし、栄養補助食品である

　また、給水車が来た場合に、水を入れるタンクがあれば非常に便利です。

情報収集・通信を助けるアウトドア用品

　災害時に重要なのは「情報」と「電源の確保」で、アウトドア用品の中には、この2つをカバーできるものがあります。

【電源の確保】

●モバイルバッテリー代わりの充電式LEDランタン
　スマホへの充電も可能で、スマホから常に最新の情報を得ることが出来ます。

●手回し充電ラジオ
　手回し充電ラジオもスマホへの充電が可能ですし、ラジオから情報を得る事も可能です。

　この他にもポータブル電源などがありますが、高価なものですし持ち運びも大変ですので、先ずはLEDランタンや手回し充電ら字をなどを用意しておく事をおすすめします。

まとめ：キャンプで遊びながら、防災力も鍛えよう

　キャンプ用品は、非日常を楽しむためのツールであると同時に、災害時に使える最高のギアと言えます。

　照明・調理器具・通信手段など、どれもライフラインが途絶えた時に命を支える要素ばかりです。

　「キャンプで使っているから、使い慣れている」「キャンプで定期的に使うから、消耗品のチェックが自然とできる」。これが、防災用品としてキャンプ用品を活用する最大のメリットです。

　「防災のためにキャンプを始める」「キャンプを通じて防災を学ぶ」そんな考え方も広がっています。

　いざという時、慌てずに動けるよう、楽しく備えるアウトドア防災ライフを、あなたも始めてみませんか？

　それではまた！