【徹底レビュー!】FWのコンパクトキャンプストーブの魅力と実力。

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 近年注目を集めているのが、カセットボンベ(CB缶ガス)を燃料としたアウトドア用の調理器具であるガスストーブ(バーナー)です。

 その中でも非常に高い人気を誇っているのが、FORE WINDS(フォアウィンズ FW)のコンパクトキャンプストーブです。

 開発したのは、家庭用ガス機器のトップメーカーである Iwatani(イワタニ)です。

 確かな燃焼技術をベースに、アウトドアで映えるデザイン性と携行性を融合させたストーブで、CB缶ガス燃料を使用するストーブを代表する製品です。

 この記事では、ブランドの背景から実際の使用感、他ブランドとの比較まで徹底解説します。

 「今さらコンパクトキャンプストーブ?」と思われる方もいると思いますが、最も売れていると言われているガスストーブの実力と魅力を、詳しく見ていきましょう。

 なお、「Iwataniジュニアコンパクトバーナー だったら知っている」という方もいると思いますが、見た目はほとんど同じで、コンパクトキャンプストーブは、よりアウトドア感を出したストーブです。

目 次

FORE WINDSとは?

 FORE WINDSは、ガス機器の老舗メーカーである 岩谷産業(Iwatani)が手がけるアウトドアブランドです。

 家庭用カセットコンロやガスボンベで培われた信頼と技術をベースに、アウトドアシーンに「上質な火」を届けることを目指しています。

 ブランド名の「FORE WINDS」は、“全ての風に向かって”という意味を持つらしく、「どんな環境でも快適に火を扱う」という理念を象徴したものだそうです。

 特筆すべきは、その安全性とデザイン性の両立です。

 イワタニの技術による安定した燃焼と、無駄のない美しいフォルム、「道具としての完成度」と「インテリアとしての美しさ」を兼ね備えたギアづくりが、人気の秘密でもあるのではないでしょうか。

 FORE WINDSの製品は、どれも「アウトドアをより上質に楽しむ」という哲学のもとで生まれたもので、その代表格が今回ご紹介するコンパクトキャンプストーブです。

コンパクトキャンプストーブの特徴

 初めて手にした時に、多くの方が独特な外観を見て驚くと思います。

 FORE WINDSコンパクトキャンプストーブは、金属の質感を活かした直線的で端正なデザインが印象的です。

 今まで主流だったOD缶ガスストーブとは違う、無骨さと上品さが絶妙に共存した、非常に印象的な外観が目を引きます。

製品仕様

 先ずは、製品の概要をご紹介します。

【スペック】

●最大発熱量:2,300kcal/h
●本体重量:274g
●連続燃焼時間:約120 分(カセットガス FORE WINDS ノルマル使用時)
●使用時寸法:(幅)155×(奥行)155×(高)127mm
●収納時寸法:(幅)82×(奥行)68×(高)109mm
●使用できる鍋の大きさ:目安として18cmまで(鍋底が16cm以下)
●点火方式:2アクション圧電点火方式
●使用燃料:CB缶ガス燃料(カセットボンベ)

外 観

 次は外観を見ていきましょう。

 ハードケースが付属していますので、かなりの衝撃でもストーブ本体が壊れる事は無さそうです。

 大きさが分かりやすいように、エスビットアルコールバーナーを置いてみました。

 ハードケースを開けると、こんな感じで収納してあります。

 キャンプをやらない人が見ると、ストーブだとは思わないような見た目ではないでしょうか。

 

 ケースから取り出した写真です。

 ゴトクを収納した状態ですと、かなりコンパクトなのが分かると思います。

 これが脚を広げて、ゴトクを起こした状態の写真です。

 ゴトクの形状や収納・組立が独特なのが分かると思います。

 メーカーさんもよく考えるものだと感心します。

 CB缶をセットした写真になります。

 ストーブ本体だけだと、脚が3本なので安定性に欠けるように見えますが、CB缶をセットする事で安定感が増し、何ら問題無く調理が可能になります。

携行性の高さ

 本体は折りたたみ式で、収納時は「(幅)82×(奥行)68×(高)109mm」と、非常にコンパクトに収納できます。

 また、持ち運びに便利なハードケースも「φ90mm×140mm」と非常にコンパクトで、バックパック等に入れても、全く邪魔にならない大きさです。

十分な火力と防風性

 火力は、カタログ上では最大2,300kcal/hと、小型ストーブながら調理には十分な出力ですので、鍋料理やスキレットでの焼き調理も問題なくこなせます。

 さらに、ゴトクやバーナー部が風防の役目を果たす構造になっているため、風が吹いても炎が消えにくく、風に対して非常に強いのも魅力です。 

 バーナーヘッドの周囲が風防で囲まれていますし、4枚のゴトクも風防の役割を果たしていることが分かると思います。

 燃料バルブを全開にした時の炎になります。

 まっすぐ上に昇る、直噴型の炎で、かなりの勢いで炎が噴き出していますし、風防と合わせて風に強いことが分かると思います。

遮熱版について

 IwataniのCB缶を使用するシングルバーナーは、遮熱板というクッカー等からの輻射熱を遮るものが付いていませんが、ライバルでもあるSOTOの製品には遮熱板が付いています。

 「Iwataniの製品には付いて無いけど大丈夫?」と思ってしまいますが、Iwataniの公式見解によると「取扱い説明書に記載された条件で使えば遮熱板は不要」とされています。

 室温30度の環境で、直径22cmの鍋を使用しても、ボンベ温度は安全な範囲内(25〜35度)に収まるが、使用条件的には鍋サイズはφ18cm(鍋底φ16cm)まで。
 この範囲内で調理を行う限り、遮熱板を使わなくても安全に使用できる設計になっています。

 ガスを扱うプロの公式見解ですので、取扱い説明書に記載してある通りに使う分には全く問題ないということです。

 しかし心配な方は、別売りの遮熱板を購入するか、遮熱テーブルを利用すして下さい。

 個人的には、CB缶上部のデッドスペースを解消できる、遮熱テーブルがおすすめです。

 これはYobo爺が使っている遮熱テーブルです。

 この遮熱テーブルは、コンパクトキャンプストーブはもちろん、同社のマイクロキャンプストーブ、そしてSOTOレギュレーターストーブST-310にも使えるので、非常に便利です。

 ソロクッカーやシェラカップを置くことが出来るので、調理の際はもちろん、食事の時にも非常に便利です。

CB缶ガス燃料の利便性

 使用燃料は、コンビニなど、何処でも入手できるCB缶ガス燃料(カセットガス)ですので、コストが安く、全国どこでも調達できるため、長期キャンプや災害用の備えにも最適です。

 OD缶ストーブのような高価な燃料を必要とせず、コストパフォーマンスにも優れています。

実際の使用感レビュー

 それでは実際の使用感を紹介します。

組 立

 実際に取り出して組立ててみると、最初に感じるのは「完成度の高さ」です。

 完成系が分からなくても直感的に組み立てることが出来ますが、順番を間違えると脚やゴトクを開けなかったりするため、最初は少し時間が掛かると思います。

 それでも慣れてしまえば、10秒もあれば組立ることが出来るようになるはずです。

 後は、CB缶をセットすれば、調理の準備は完了です。

点 火

 点火には、圧電点火装置が付いていますので、ワイヤー製の燃料バルブをひねり、点火装置を押すだけです。

 スイッチの反応も良く、一発で着火しますが、冬期などの低温時には点火できない場合がありますので、注意が必要です。

 圧電点火装置とワイヤー製の燃料バルブの写真です。

 Iwataniジュニアコンパクトバーナーは、燃料バルブがプラスチック製で、見た目に違いはその部分と点火装置の刻印だけですので、パッと見ただけでは違いが分かりません。

 

燃 焼

 先程も触れましたが、カタログ上の火力は2,300kcal/hとなっていますが、実際には数値以上にパワフルな印象です。

 風が吹いても、風防によって炎が途切れる事もありませんし、燃焼ムラが起きにくいため、安定した火力を得る事が出来ます。

 燃料バルブの感触も良く、弱火から強火まで、微妙な火加減も自在に調整可能です。

調理時の安定性

 調理時の安定性も抜群で、大きなクッカーを載せても安心感があります。

 大きくて丈夫なゴトクのおかげで、重めのスキレットや土鍋を置いてもびくともしませんし、テーブル上での作業も安心感があり、野外での調理に慣れていない人でも問題無くこなすことが出来ます。

 使用後の片付けも簡単で、脚を折りたたみ、ゴトクを折り畳んでケースに収めるだけです。

調 理

 それでは、実際の使い勝手を見ていきます。

 ゴトクの大きさ(径)は、約16cmとなっていて、小型のガスストーブとしては大きいのが特徴です。

 スノーピークアルミパーソナルクッカーセットLポットを乗せた写真になります。

 ゴトクが大きいので、Lポットを乗せてもまだ余裕があることが分かります。

 2~3人用のクッカーセットでも余裕があるので、4人用のファミリークッカーでも全く問題無いと思います。

 

 プリムスライテック トレックケトル&パンを載せた写真になります。

 ソロクッカーだと余裕で載せられることが分かります。

 しかし、コンパクトキャンプストーブのゴトクは、見て分かる通りすり鉢状になっているため、径が小さいクッカーは、バーナーヘッドとクッカーの底の距離が近くなっているのが分かります。

 

 この写真は、プリムスイージークック・ミニキットを載せたものです。

 ライテック トレックケトル&パンより径が小さいので、バーナーヘッドとの距離がさらに近くなっているのが分かります。

 イージークック・ミニキットのポットを載せ、実際に火を着けた写真です。

 バルブの開きを半分程度にしてありますが、ヘッドの距離が近いため、クッカーのサイドに炎が回っているのが分かると思います。

 バルブを全開にすると、ポットの取っ手近くまで炎が上がり、取っ手のシリコンゴムが溶ける危険性があるため、実際に調理する際は、炎の大きさに注意する必要があります。

 バーナーヘッドとクッカーの底の距離が、実際の調理にどのような影響を及ぼすか、SOTOのST-310などと比較して、別の記事でご報告したいと思います。

 また、それぞれのストーブを、同じ条件でお湯が沸く速さを測定し、比べてみたいと思いますので、どうぞお楽しみに。

収納性と携行性

 FORE WINDSコンパクトキャンプストーブの魅力の一つが、収納まで含めた独創的なデザイン性にあります。

 見た目はスリムですが、内部にはしっかりとした剛性を感じ、アウトドアでの過酷な環境でも問題無く使えることが分かります。

 ハードケースはブラックで非常にカッコよく、「収納している状態すら美しい」と、個人的には思います。

 重量は約274gとなっていて、CB缶ガスストーブの中では、必ずしも軽量と言うわけではありませんが、安定性とデザイン性をを両立した、非常にバランスの優れたストーブです。

デメリットも正直レビュー

ドロップダウン現象

 低温環境下での使用や、長時間使用した場合に、気化熱でガス缶が冷え、「ドロップダウン現象」が発生する場合があり、火力が低下したり、安定しなかったりする。

 SOTOのストーブのように、マイクロレギュレーターを搭載していると起こりにくいですが、FORE WINDSの製品には搭載されていないのが非常に残念です。

 しかし、春~秋の通常のキャンプでは、特に何の問題も無く使えますので、ご安心下さい。

特殊なゴトク形状

 先にも触れましたが、ゴトクの形状が特徴的で、すり鉢状になっていますので、クッカーの径により、バーナーヘッドとの距離が変わってきますので、効率も変わってくるものと思います。

 また、ヘッドとクッカーの距離が近すぎる場合は、クッカーの側面まで炎が回る場合があるため、火力に調整には注意が必要です。

 さらに、すり鉢状で、なおかつ細かな段差が付いていますので、クッカーのサイズによっては、稀に収まりが悪く、安定性に欠ける場合がありますので注意が必要です。

他のブランドとの比較

 CB缶を燃料とするストーブといえば、コンパクトキャンプストーブの他にSOTOレギュレーターストーブST-310が定番と言えます。

 この2台は非常に人気が高く、常に比べられるライバルと言える存在ですし、どちらも素晴らしいストーブです。

 レギュレーターストーブST-310は、低温でも火力が低下しにくいマイクロレギュレーターを搭載しており、より厳しい環境下での使用を想定したストーブと言えます。

 ST-310の出力は2,500kcal/hで、コンパクトキャンプストーブより200kcal/h大きくなっていますが、バーナーヘッドがドーム型で、むき出しになっているため、風の影響は少なからず受ける事になります。

 性能や実際の火力などについては、別の記事で検証する予定ですので、その際に詳しくお伝えしたいと思いますが、どちらも一体型のシングルバーナーとしては、素晴らしいストーブである事は間違いありません。

 左がコンパクトキャンプストーブのケース、右がレギュレーターストーブST-310の収納袋です。

 出来ればST-310もハードケースの方がよかったのですが、しょうがないですね。

 ケースから出した、折りたたんだままの状態の写真です。

 折りたたみ方も全く違いますが、どちらもこれを考えた人にはあっぱれですね。

 本体を組立てた写真です。

 ゴトクと脚の形状が、全く違うことが分かります。

 別の記事で、さらに細かい部分や性能について比べてみたいと思いますので、お楽しみに。

コンパクトキャンプストーブはこんな人におすすめ

 コンパクトキャンプストーブは、ソロキャンパーはもちろん、デュオキャンプにもおすすめで、何時でも何処でも手軽に使いたいという方におすすめのストーブです。

 「今日はコーヒーだけ淹れたい」というライトな使用から、「鍋を囲みたい」というしっかり調理まで、幅広いシーンに対応するのもおすすめのポイントです。

 また、ストーブ本体と、CB缶燃料ともに実売価格が安く、初期コストはもちろん、ランニングコストを抑えられるのも嬉しい点です。

 ただし、厳冬期や標高の高い場所など、極端に冷え込む環境では火力が落ちることがありますので、その場合はウォーマーなどを併用することである程度は解消できます。 

 また、CB缶ストーブは、CB缶の上部がデッドスペースになるのがデメリットで、それを補うために遮熱テーブルを使って、デッドスペースを無くすこともおすすめです。

まとめ:「独創性と実用性」を兼ね備えた一台

 今回は、FORE WINDSコンパクトキャンプストーブの紹介でしたが、いかがでしたか?

 Iwataniの技術が生み出す安定した燃焼性能や、風に強い設計、そしてミニマルで美しいデザインが魅力です。

 今では、様々なCB缶ガスストーブが発売されており、性能に優れた機種もたくさんありますが、いまだに支持され続けているのは、数値では計れない優れた性能があるからです。

 コンパクトキャンプストーブは、単なる調理器具ではなく、使うほどにその良さが分かる、誰もが手軽に使える素晴らしいストーブです。

 次回は、コンパクトキャンプストーブの最大のライバルと言える、SOTOレギュレーターストーブST-310をご紹介したいと思いますので、是非お楽しみに。

 それではまた!

 

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