
フライフィッシングを始めたいけど、取りあえずどんなタックルを揃えればいいのか分からないという方は多いと思います。
そこで今回は、最低限これだけ揃えれば釣りが出来るというタックルの紹介と、それらを揃える費用についてご紹介しようと思います。
なお、あくまでもフライフィッシング歴30年以上(震災により10年ほど休止期間あり)の好きな横好きなだけのよぼ爺が考える最低限のタックルとその費用になりますのであしからず。
それでは始めます。

ドライフライフィッシングのすゝめ
先ずは、どんなフライフィッシングを始めるかですが、私のおすすめは渓流のドライフライフィッシングです。
何処にでもあるような中小渓流で楽しめる手軽さと、魚がフライを咥える瞬間を見ることが出来るため、視覚的にも楽しめるのが魅力です。
ウエットフライやストリーマーフィッシングは大きな魚が釣れる事が多いですが、ある程度大きな川で行う事になりますし、どちらかと言うとルアー的な要素が高い釣りです。
それに比べると渓流のドライフライフィッシングは小さな川でも出来ますし、何より水生昆虫の生態に合わせた釣り方であり、その観察も釣りの要素に含まれるという点でもおすすめです。
水面に浮いている水生昆虫を岩魚や山女魚が捕食している場合、その水生昆虫を模した色やサイズのフライを選択するなど、いろいろ考えながら行う必要があり、それがドライフライの面白さでもあります。
また、タックルも繊細なものが多くて非常に軽いので、慣れない初心者の方でも疲れにくい釣り方である事もおすすめなポイントです。

必要なタックル
ここからは、よぼ爺がおすすめする渓流のドライフライフィッシングに使用する#3 のタックルを基準にご紹介して行きます。
ロッド
先ずはフライロッドの紹介になります。
初心者の方へおすすめするフライロッドのスペックは、
●素材:カーボン
●番手:#3
●長さ:7ft6inch~8ft0inch
●継数:3~4本継
フライロッドの素材には、カーボン、グラスファイバー、そしてバンブー(竹)が使われていますが、初心者におすすめはカーボン製のフライロッドです。
カーボンは非常に軽くて反発力が高いという特徴があり、癖がないアクションのロッドが多いため扱いやすく、初心者の方もキャストしやすいと思います。
番手に関しては、#4は風が吹いてもキャスティングしやすく扱いやすいですが、釣れる渓流魚のアベレージサイズを考えると若干強すぎると思いますので、総合的に判断すると#3がおすすめとなります。
長さに関しては、一般的な渓流の中上流域であれば7ft6inchが扱いやすく基準となる長さだと思いますし、川幅が広めの開けた渓流では8ft0inchくらいが扱いやすいと思います。
現在発売されている多くのカーボンロッドは4本継が標準的な継数となっていますし、コンパクトになることから持ち運びの点でもメリットがあります。

リール
おすすめするリールのスペックとしては、#3のダブルテーパー(DT)のフライラインとバッキングラインが収まる大きさのクリックブレーキのリール、となります。
一般的な渓流で釣れる岩魚や山女魚のサイズを考えた場合、魚とのやり取りの際にリールの性能によってやり取りする事はまずありませんので、ブレーキ性能に関しては一般的なクリックブレーキで問題ありません。
リールの見た目に関しては、クラシックタイプのものや、モダンなデザインのものなど様々ありますが、自分の好きなもので構いませんし、大事なのは出来るだけ軽いリールという事になります。
数千円のものから数万円のものまで様々ありますが、最初は安いもので構いません。

ライン
フライラインは、#3のフローティングのダブルテーパー(DT)をおすすめしますし、DTラインは日本の渓流釣りでは最も一般的に使われている形状のラインになります。
DTラインは、ラインの両端にテーパーがついていて、端部に行くに従って細くなっているラインの事で、近中距離の使用に向いているラインです。
片側のラインが劣化してきたら、ラインを巻きなおして反鍛川のラインを使用出来るので、コスパ的にもおすすめです。
個人的におすすめするのは、TIEMCOから発売されているSA社のスープラ Jストリーム DTTやスープラ ロングドリフトライン (LDL)になります。
これよりも高価で浮力が高いラインもありますが、慣れないうちはトラブルも多いので、せっかくの性能を活かしきれないため、先ずはスタンダードのラインで釣る事をおすすめします。

リーダー
リーダーに関しては、初心者の場合は太さが5X、長さは一般的な渓流では9ftで、開けた渓流の場合は12ftをおすすめします。
細いリーダーの場合は、慣れないと上手くターンさせることが出来なかったりしますので、初心者の方でも扱いやすい5Xがおすすめです。
おすすめは、TIEMCOのスタンダードリーダーになります。

ティペット
ティペットは4X、5X、6Xの3種類を用意すれば大丈夫だと思います。
4Xは太いのでは?と思うかもしれませんが、枝などにリーダーが引っ掛かり、途中から切れた場合などに継ぎ足す必要があったりしますので、用意しておいて損はありません。
おすすめ、やっぱりTIEMCOの製品で、ミスティープラスティペットがおすすめです。

ドライフライとフライボックス
ドライフライに関しては、本来であれば自分でタイイングして使うのがコスパ的にもおすすめですが、初心者の方はそうも行かないのでショップやネットなどで購入する事になります。
用意するフライは、
●メイフライ系(淡色系)
● 〃 (濃色系)
●カディス
●テレストリアル系
以上になります。
またフックサイズは#12、#14、#16、又は#11、#13、#15のサイズを各3本ほど有れば最初は大丈夫です。
一番間違いないのは、近くにショップが有れば実際に行って聞いてみる事です。
また、フライボックスはフライをただ入れておく入れ物ですので、100円ショップで売っている小さなボックスで全く問題ありません。
必要な小物
ラインカッター
フライフィッシングで使用するラインカッターは、シザース型ではなく爪切り型のカッターが使いやすくおすすめです。

フロータント
フロータントとは、フライに塗ったりフライを浸けたりして、フライが水を弾いて沈みにくくするもので、これがなければフライはあっという間に沈んでしまい、釣りになりません。
フロータントにも様々種類がありますが、小瓶に入った液体に漬け込むタイプや、ゲル状のものをフライに塗り込むタイプ、そしてパウダーをまぶすタイプを各1個有れば大丈夫です。

フライドライ
フライドライとは、TIEMCOから発売されているもので、濡れたフライから水分を吸い取るものです。
これが有ると無いとでは全然違いますし、これを使ってフライを乾かし、ドライデイップ スーパーに浸ければフライが復活となります。

ウエア
ウェーダー
ウェーダーがなければ川に立ち込むことが出来ませんので、狙えるポイントはほんの少しの限られた場所なってしまい、釣れる確率も激減します。
川に立ち込む事で、川岸から見るのとは全く違った景色に見えますし、狙えるポイントが一気に増えることに驚くと思います。
ウェーダーにはネオプレーンのような保温性の高いものや、ゴアテックスのような夏場でも蒸れないタイプなど様々ありますが、ドライフライフィッシングにはゴアテックスのような透湿防水素材がおすすめです。
なお、ブーツが一体となったタイプや、ウェーディングシューズを別に履くタイプがありますが、最初はブーツと一体となったタイプが脱ぎ履きしやすくてお勧めです。

フィッシングベスト
フィッシングベストはフライフィッシング専用のものがいろいろ分けて収納出来て使いやすいですが、ルアー用のものでも全く問題ありません。
必要なのは見た目では無くて収納性になりますので、出来る限り容量が多く、かつ長時間着ていても疲れないベストがおすすめです。

偏光サングラス
偏光グラスとは、水面のギラツキを抑えて川の中を見えるようにするサングラスで、これが有ると無いとでは直接釣果にも影響する必須アイテムです。
多少高価でも長時間使っていても目が疲れにくい良いものを揃える事をおすすめします。
個人的にはTIEMCOのサイトマスターが高価ではありますがおすすめです。

キャップorハット
キャップやハットは、太陽の光が入りにくいつばが付いたものであれば何でも構いませんので、普段着用しているもので大丈夫です。
ただし、夏場はメッシュ素材のものが涼しくておすすめですし、蜂が増える8月中旬以降は黒い色のものはなるべく避けて、蜂から攻撃されないようにして下さい。

費 用
渓流のドライフライフィッシングを始めるために揃えるタックルの費用は以下の通りとなります。
タックル | 仕様他 | 金 額 | ||||||
フライロッド | 7ft6inch #3 | ¥23,000 | ||||||
フライリール | Daiwa ロッホモア | ¥4,500 | ||||||
フライライン | #3 DT フローティング | ¥11,000 | ||||||
リーダー | 5X 9ft 3個 | ¥750 | ||||||
ティペット | 4X、5X、6X 各1個 | ¥4,200 | ||||||
ドライフライ | 各種 | ¥15,000 | ||||||
フライボックス | 100円ショップ | ¥110 | ||||||
ラインカッター | ¥1,200 | |||||||
フロータント | 液体、ゲル、パウダー 各1個 | ¥3,900 | ||||||
フライドライ | ¥1,500 | |||||||
ウェーダー | プロックス製 | ¥20,000 | ||||||
フィッシングベスト | ¥13,000 | |||||||
偏光サングラス | TIEMCO サイトマスター | ¥24,000 | ||||||
キャップorハット | ¥3,500 | |||||||
合 計 | ¥125,660 |
出来る限りコスパに優れていて、且つ手に入れやすいアイテムで計算したつもりですし、あくまでもよぼ爺の独断ですが、実際に釣り場に行っても何ら恥ずかしいタックルではありません。
ただし、偏光グラスについては妥協したくないので、TIEMCOのサイトマスターとしていますが、フィッシングメーカーから発売されているある程度の金額のものであれば問題無いと思います。

まとめ
今回は、渓流のドライフライフィッシングを始めるために必要なタックルの紹介と、費用についてのご紹介でしたが、いかがでしたか?
全くの釣り初心者の方がタックルを揃えると 全くの釣り初心者の方がタックルを揃える事を前提としていますので、他の釣りをしていて流用可能なものがある方はもう少し費用を抑えることが出来ます。
10万円を超える費用が掛かりますので、一気に揃える事は無理だと思いますので、ドライフライ本番の5月デビューを目標に徐々に揃える事をおすすめします。
次回のフライフィッシングの内容は、個々のタックルについて詳しくご紹介して行こうと考えていますので、お楽しみに。
それではまた。

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