スロージギングのラインは何号がいい?PEラインの太さと選び方を解説

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 スロージギングでは、ロッドやリール、メタルジグに注目しがちですが、実はライン選びも釣果を大きく左右する重要なポイントです。

 特にスロージギングでは、水深のあるポイントでメタルジグを操作することが多いため、ラインには「強度」だけでなく、「細さ」「感度」「水切れの良さ」など、さまざまな性能が求められます。

 PEラインはナイロンやフロロカーボンと比較して細く、同じ強度ならより細いラインを使えるため、深場でもメタルジグを操作しやすくなります。

 また、伸びが少ないことから、ジグの動きや魚のアタリを伝えやすいというメリットもありますが、PEラインなら何でもよいわけではありません。

 「何号を選べばいいのか」「何m巻けばいいのか」「4本編みと8本編みは何が違うのか」「単色とマルチカラーはどちらがよいのか」など、選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。

 この記事では、スロージギングに使用するラインについて、素材の違いからPEラインの号数・長さ・編み数・カラー、交換時期やメンテナンス方法まで詳しく解説します。

 これからスロージギングを始める方はもちろん、現在使用しているラインを見直したい方も是非参考にしてください。

ラインが決まったら次はリーダー選び⇩

目 次

ラインの素材

 釣りに使用される代表的なラインには、ナイロンライン、フロロカーボンライン、PEラインがあります。

 それぞれに特徴があり、用途によって向き不向きがあります。

 スロージギングではPEラインをメインラインとして使用するのが一般的ですが、ナイロンやフロロカーボンにも特徴があります。

 まずは、それぞれのラインの性質を理解しておきましょう。

ナイロンラインの特徴

 ナイロンラインは、釣り用ラインとして最も歴史があり、ポピュラーな素材で、適度なとしなやかさと伸びの良さ(伸度)を備えているのが最大の特徴です。

【ナイロンラインのメリット】

 非常にしなやかでリールへの馴染みが良く、バックラッシュなどのライントラブルを起こしにくい素材と言えます。
 また、適度な伸びがあるため、魚がヒットした際のショックを吸収し、口切れやバラシを軽減してくれる効果がありますし、価格も安価で購入しやすい点も魅力です。

【ナイロンラインのデメリット】

  素材の特性上、吸水性があり、水を含んだり紫外線を浴びたりすることで劣化(強度低下)しやすい素材でもあります。
 また、伸び率が高い(約20〜25%)ため、水深のあるエリアではジグの操作性が著しく低下し、感度も悪くなります。

フロロカーボンラインの特徴

 フロロカーボンラインは、ポリフッ化ビニリデンを原料としたラインで、耐摩耗性の高さと根づれの強さが際立つ素材で、主にリーダー(ショックリーダー)として多用されています。

【フロロカーボンのメリット】

  水の屈折率に非常に近いため水中で目立ちにくく、魚に警戒心を与えにくいという特徴があります。
 比重がナイロン(1.14)やPE(0.97)より重い「1.78」であるため、水沈みが早く潮の影響を受けにくいという特徴があります。
 ナイロンに比べて伸びにくく(伸度約15〜20%)、摩擦や根擦れ、魚の鋭い歯に対して極めて強い耐久性を持ちます。
 また、吸水劣化がほとんどない点もメリットです。

【フロロカーボンのデメリット】

  素材自体が非常に硬くゴワつきがあるため、道糸(メインライン)としてリールに大量に巻くとバックラッシュや糸ガラミのトラブルが多発します。
 また、ナイロンに比べて高価な傾向にあります。

PEライン

 PEライン(Polyethylene line)は、超高分子量ポリエチレン繊維を束ねて編み込んだラインで、現代のオフショアフィッシング、とりわけスロージギングには欠かせないメインラインとなっています。

【PEラインのメリット】

  伸度が極めて低い(約3〜5%)ため、水深百メートル下のジグにも ダイレクトにアクションを伝えることができます。
 直線引張強度が非常に高く、同じ太さ(号数)であればナイロンの約3〜4倍の強度を誇ります。
 これによりラインを細くすることができ、潮流の影響(潮こぼれ)を極限まで減らせます。

【PEラインのデメリット】

 擦れ(摩擦)に弱く、岩や船底、魚の歯などに擦れるとあっけなく切れるという特性があります。
 風や潮流によるトラブル(糸ガラミ)が起きやすく、ノット(結び目)の結束強度を出すのに専門的な技術が必要です。

ラインの比較表

 以下は、3種類のラインを比較した表になります。

比較項目ナイロンフロロカーボンPEライン
伸びが少ない
ラインの伸び率23%~25%20%~25%3%~5%
感度の良さ
直線強度
耐摩耗性が高い×
結束強度が高い
比重(沈みやすさ)△ 軽い 重い〇 サスペンド
同じ号数(太さ)の強度
対候性
しなやかさ
メインラインとして
リーダーとして×
水深が分かるマーキング××
価格が安価

 ご覧になると分かると思いますが、ラインの伸び率がPEラインと他の素材のラインでは全く違うという事です。

 ラインの伸び率は感度に影響を及ぼす非常に大事な要素で、水深が深くなればなるほどその差は歴然となります。

 特にスロージギングでは、「深い場所でジグを操作する」「小さなアタリを感じ取る」「ラインを細くして潮の影響を抑える」といった要素が重要になるため、PEラインが適しているということになります。

基本的なラインシステムはこちら⇩

スロージギングにはPEライン

 結論から言うと、スロージギングのメインラインには「PEライン」一択です。

 スロージギングは、ロッドの反発力を使ってジグを横に向かせ、フォール(落下)中のバイトを誘う釣り方です。

 水深50m〜200m以上の深場において、ジグに的確なアクションを入力し、フォール中の微小なアタリをロッドや手に感知するためには、伸びが一切ないPEラインの超高感度が不可欠です。

 ナイロンやフロロカーボンでは、ライン自体が伸びてロッドの反発力がジグに伝わらず、水中でジグがほとんど動かない状態になってしまいます。

 そのため、スロージギングでは「PEライン(道糸)+フロロカーボンまたはナイロン(ショックリーダー)」のセッティングが絶対条件となります。

 次の表は、100m当たりどのくらい伸びがあるのかを示した比較表になります。

種 類伸び率水深100mの伸び
PEライン3%~5%3m~5m
フロロカーボンライン20%~25%20m~25m
ナイロンライン23%~25%23m~25m

 伸びの少ないPEラインでも3m~5mもラインが伸びる事になり、フロロやナイロンでは20m以上も伸びる事になります。

 もちろんこれは限界まで引っ張った場合の数値ですので、実際にはもっと少なくなりますが、それでも少なからず伸びは発生してしまいます。

 その伸びが少なければ少ないほどアタリの感度は良くなりますし、アワセを入れた時もしっかりとフッキングさせることが可能になるため、PEラインが最も適しているという事になります。

釣り場で出来る超簡単な結び方はこちら⇩

PEラインの「号数・長さ・編み数・カラー」

 スロージギング用のPEラインを選ぶ際には、単純に「強度が高いもの」を選べばよいわけではありません。

 特に重要なのが、号数・長さ・編み数・カラーの4つです。

 これらは実釣時の操作性やライン管理に関係するため、自分が使用するロッド・リール・ジグ重量・水深などを考えて選ぶ必要があります。

おすすめの号数は?

 スロージギングに使用するPEラインの太さは、自分が行くポイント、もしくは行こうと考えている釣り場で、通常釣れる最大のターゲットに合わせて選定します。

 スロージギングの場合、いつ大物が食い付くか分かりませんので、「根魚だけ狙うので、大きなブリに合わせなくて大丈夫。」と言う訳にはいきません。

 ジグを投入し、着底直前でブリが掛かる場合もありますので、あくまでもそのポイントで釣れる最大の魚に合わせて太さを決めるという事になります。

 以前投稿した「リールの糸巻き量とドラグ調整」でもご紹介しましたが、Yobo爺の考えによるターゲットの重量とラインの太さの目安を以下の通りご紹介します。 

魚の大きさ(重量)魚 種PEラインの太さ
1kg~3kgアイナメ、ソイ、ヒラメ、イナダ、桜鱒0.8号~1.2号
3kg~6kg根魚、桜鱒、ヒラメ、ワラサ、真鱈1.0号~1.5号
6kg~10kgヒラメ、真鱈、ブリ1.2号~2.0号
10kg~15kgヒラメ、ブリ1.5号~2.5号
15kg~20kgカンパチ、ヒラマサ、キハダマグロ 他2.0号~2.5号
20kg超カンパチ、キハダマグロ 他3.0号~

 これはあくまでもYobo爺の経験と考えによるものですので、他のブログなどに載っているものと違うかもしれませんが、全くの間違いではないと思います。

 ここに載ってる太さであれば、結束がしっかりとなされていて、ドラグ性能がしっかりしていれば、魚とのファイトで切れる事は無いはずです。

 太ければ当然その分安心感は増しますが、太いと潮流の影響を受けやすくなり、ジグが流されやすくなりますので、あまり太すぎるものはおすすめしません。

 また、細すぎるとトラブルが発生しやすく、特に初心者の方には1.5号未満の細いラインはおすすめしません。

 ちなみにYobo爺の行っている釣り場で、通常釣れる最大の魚は10kg~15kg程度のブリになりますので、ラインは1.5号を使用していますが、魚とのファイトで切れた事は今までありません。


【初心者への一番のおすすめは「1.5号〜2.0号」】

 一般的な近海でのスロージギングであれば、まずは「1.5号」を基準 にスタートするのが最も汎用性が高く安全です。

 十分な強度のラインを確保しつつ、潮の抵抗も最小限に抑えられます。

 また、大物狙いや根ズレが不安な場合は「2.0号」とすると安心です。

リールに巻くラインの長さ

 リールに巻くPEラインの長さについても、「リールの糸巻き量とドラグ調整」でご紹介していますが、Yobo爺の基本的な考え方は以下の通りとなります。


ラインの長さの基本

ラインの長さ = ポイントの最大水深 × 3倍 + 下巻き がおすすめです。

 最大水深の3倍のPEラインを巻いてあれば、何らかの原因でラインが水面付近で高切れしても、残りのラインの長さが水深の約2倍残っていることになり、その後も問題無く釣りを継続出来るからです。

 これが、水深の2倍のラインを巻いていて水面付近で高切れした場合、残りのラインの長さは水深と同じになってしまい、潮流によってラインが斜めになると下巻きのラインまで出されることになります。 


ラインの長さの凡例

◆ 釣り場の最大水深 100m
◆ 釣れる最大魚 ブリ
◆ ラインの太さ 1.5号

ラインの長さL=100m×3倍+下巻き
       =300m+下巻き


 PEラインの1.5号を最低300m+下巻きとなり、逆の言い方をすると最低でもこれだけのラインを巻けるリールが必要と言う事になります。

おすすめのリール

Shimanoオシアコンクエスト 300XG・301XG
●  オシアコンクエストCT 300XG・301XG
DaiwaソルティガIC 300H-SJ・300HL-SJ
●  ソルティガ300 300H・300HL

リールの糸巻き量の詳細はこちら⇩

PEラインの編み数

 PEラインは、ラインを構成する原糸(細い繊維)を何本か編み込んで1本のラインにしており、一般的に「4本編み」「8本編み」「12本編み」などがあり、それぞれ特徴が異なりますのでご紹介します。

4本編みの特徴

【4本編みのメリット】

◆ 原糸1本1本が太いため、摩擦に強い(根擦れに比較的耐える)。
◆ 適度な張りとコシがあり扱いやすい。
◆ 価格が最も安価。

【4本編みのデメリット】

◆ 表面の凹凸が大きく、ガイドを通る際に「キュルキュル」と糸鳴りするものもある。
◆ 水切れが悪く、潮流の影響を受けやすい。

8本編みの特徴

【8本編みのメリット】

◆ 原糸が4本編みに比べて細く、密に編み込まれているため表面が滑らか。
◆ 水切れが良く、ガイド抵抗が少ないためジグの落下速度(フォールスピード)が速い。
◆ 強度や感度、扱いやすさのバランスが非常に優れている。

【8本編みのデメリット】

◆ 4本編みに比べて原糸が細いため、摩擦に対する局所的な耐久性はやや劣る。
◆ 4本編みに比べて高価。

12本編みの特徴

【12本編みのメリット】

◆ 最高の滑らかさで、ガイドの通りが抜群。
◆ 真円度が高く、水の抵抗が少ない。
◆ 感度が非常に高い。

【12本編みのデメリット】

◆ 原糸が非常に極細なため摩擦に弱い。
◆ 価格が非常に高価。
◆ コスパに課題がある。

編み数の比較表

 以下は、それぞれの編み数の特徴を比較した表になります。

比較項目4本編み8本編み12本編み
低伸度
感 度
直線強度
結束強度
耐摩耗性
表面平滑性
糸鳴りしない
購入しやすさ(安価)

 編み数が多くなるほど伸びが少なくて感度が良く、直線強度は高くなりますが、結束強度と耐摩耗性に若干劣りますし、価格が高価になります。

 また、4本編みは結束強度が高く、張りもあって使いやすくて価格も安価ですが、ラインがガイドを通る際の糸鳴りするラインもあります。

 たかが糸鳴りと思うかもしれませんが、魚が釣れるたびに糸が鳴ると、さすがにうるさくてストレスになりますので、糸鳴りしないラインを使う事をおすすめします。

おすすめは8本編み

 スロージギングで初めてPEラインを購入するなら、8本編みをおすすめ します。


【8本編みがおすすめの理由】

表面が滑らか
 ガイドとの摩擦抵抗が少なく、ジグのフォールスピードが上がります。
 また、糸鳴りもしないため、ストレスも溜まりません。

真円に近い
 断面が丸いため、潮の抵抗を受けにくく、二枚潮などの悪条件下でもジグを操作しやすくなります。

価格と強度のバランスが良い
 価格も比較的抑えられてあり、強度とのバランスも優れている。

 確かに12本編みのPEラインは性能的に素晴らしいと思いますが、費用対効果と言う点ではあまりにも価格が高すぎるため、個人的にはバランスに欠けるように思います。

 特に初心者の方はどうしてもライントラブルも多くなるため、12本編みのメリットをフルに生かすことが出来ないままライン交換と言う事も考えられます。

 これらを考慮すると、性能と価格のバランスに優れた8本編みのPEラインがおすすめと言う事になります。 

PEラインのカラー

 PEラインのカラーは大きく分けて3種類あり、単色(ソリッドカラー)タイプとマルチカラータイプ、そして蛍光カラータイプのものがあります。

 性能的に差はありませんが、それぞれに特徴がありますのでご紹介していきます。

単色(ソリッドカラー)タイプ

 単色タイプとは、ライン全体が一色で統一されたラインの事で、イエローやライムグリーン、ブルーやダークグリーンなどのカラーが使われています。

 単色なので見た目がシンプルで、カラーによる情報を必要としない釣りで使われる事が多いカラーです。

 水深(ラインの放出量)を正確に判断する事が重要なスロージギングに於いては、後述するマルチカラーのほうが圧倒的に便利です。

 どうしてもソリッドカラーのラインをスロージギングで使いたい場合は、カウンター付きの両軸リールと合わせる事で、ラインの放出量を知ることが出来ます。


単色の特徴

◆ 視認性の高いイエローやライムグリーンなどのカラーを選択可能。
◆ 魚に警戒心を与えにくいブルーやダークグリーン等を選択出来る。
◆ 視認性の高いカラーを選べば、ラインの動きを確認しやすくなる。

※オフショアやシーバスフィッシング、エギングなど、幅広く使われる事が多い。

マルチカラータイプ

 マルチカラータイプとは、一般的に10m毎に5色で色分けされ、さらに1m毎にマーキングされているラインの事で、スロージギングではこの機能が非常に便利です。

 船長から「底から10m」「底から20m」といった指示を受けた場合、ラインのカラーを目安にすることで、ジグがどの程度の位置にあるのか把握しやすくなります。

 また、フォール中に魚がヒットした場合も、どの程度の水深でアタリがあったのかを記録しやすくなります。

 「水深120mでヒットした」「底から15mで食った」といった情報を残しておけば、次の投入時に同じレンジを狙いやすくなります。


マルチカラーの特徴

◆ 水深(ラインの放出量)を確認できる。
◆ 船長の指示棚や魚探の反応に合わせてジグを送り込む事が可能。

※スロージギングやタイラバ等のオフショアフィッシングで使われることが多い。

蛍光カラータイプ

 蛍光カラーは、読んで字の如くイエローやピンク等の蛍光色の非常に目立つカラーのラインの事です。

 船上からラインを確認しやすいため、ラインの状態を目で確認したい場合に適していますし、特に朝夕の薄暗い時間帯や、曇天時などには視認性の高さがメリットになることがあります。

 PEラインのカラーは基本的に水中での視認性よりも、釣り人がラインを管理するための視認性を重視して選ぶことが大事です。


蛍光カラーの特徴

◆ 非常に視認性が高く、ラインの軌道を確認しやすい。
◆ ナイトゲームで有利。

※オフショアで使われることはほとんど無く、アジングやメバリング、ナイトゲーム全般で使われることが多い。

おすすめはマルチカラー

 スロージギングでは、マルチカラーのPEラインがおすすめ です。

 最大の理由は、水深を把握しやすいからです。

 スロージギングでは、単純に「何m落としたか」だけでなく、「どの水深で魚が反応したか」という情報が非常に重要になります。

 マルチカラーならラインカラーを確認することで、ヒットレンジを把握しやすくなります。

 もちろん、リールにカウンターが付いている場合はカウンター表示も利用できますが、カウンターとラインカラーを併用すれば、より正確にラインの状態を把握できます。

 スロージギングでは、10mごとに色が変わるマルチカラーPEラインが特に使いやすいでしょう。

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PEラインの交換時期

 PEラインは非常に耐久性の高いラインですが、永久に使用できるわけではありません。

 使用しているうちに摩耗や紫外線、塩分などの影響を受け、徐々に劣化していきます。

 特にスロージギングでは、長時間にわたってラインを海中へ出し入れするため、知らないうちにダメージが蓄積していることがあります。

 劣化の兆候を見逃すと、高価なジグを失ったり、一生に一度の大物をバラすことになりますので、常にチェックすることが重要です。

PEラインの劣化の原因

 寿命を縮める具体的な原因を知り、対策を講じることが長持ちの秘訣です。

摩 耗

 PEラインの劣化原因として特に注意したいのが摩耗で、劣化の約8割が摩耗によるものと言われており、岩礁や魚の体、船べりなどに擦れると、ライン表面が傷つきます。

 PEラインは引っ張る力には強い一方、摩擦には弱いという特徴がありますので、釣行後にはラインを指で軽く確認し、ザラザラしている部分がないかチェックすることをおすすめします。

 また、ロッドのガイドが傷付いている場合、ラインに致命的なダメージを与えている場合がありますので、釣行後のガイドの傷のチェックも重要です。

紫外線による劣化

 PEラインも長期間紫外線にさらされることでラインの表面を硬化させたり、コーティング剤を劣化させたりする原因となります。

 特に釣行後、リールを直射日光の当たる場所に長期間保管していると、ラインの劣化の原因になりますので、釣行後は直射日光を避け、できるだけ風通しのよい場所で保管することをおすすめします。

塩分と汚れの蓄積

 海釣りでは、ラインに海水が付着しますが、これは避ける事が出来ません。

 そのまま乾燥させると、塩分がラインやリール周辺に残って固着してしまいます。

 塩分が残った状態で放置したり使用したりすると、ライン表面の状態を悪化させたり、リールの各部へ悪影響を与えたりする可能性があります。

 そのため、海で使用したPEラインは、釣行後に真水で洗い流すことが大切です。

巻き込みによるダメージ

 ラインを強く巻きすぎていたり、長期間同じ状態で保管していると、巻かれたラインの間で圧力がかかり、ラインが変形したり、局所的に強度が低下する場合があります。
 
 また、 根掛かりや、頻繁な大物とのファイトは、見た目には分からなくても、ラインの強度を少しずつ確実に削っています。

PEライン交換のサイン

 PEラインは「何回使ったら交換」という明確な基準だけで判断するのは難しいものです。

 使用頻度や釣った魚のサイズ、保管状態などによって劣化速度が異なるからで、大事なのはラインの状態を常に確認することです。

毛羽立ちやささくれ

 最も分かりやすい交換サインの一つが、ラインの毛羽立ちです。

 新品のPEラインは表面が比較的滑らかですが、使用していると原糸が傷つき、毛羽立ったような状態になることがあります。

 特にリーダーとの接続部分から先のPEラインや、根ズレを起こした部分には注意が必要です。

 毛羽立ちやささくれが目立つ場合は、その部分をカットして使用するか、状態がひどければラインそのものを交換することをおすすめします。

色褪せや退色

 PEラインは、使用しているうちに色が薄くなっていくことがあり、特にマルチカラーは顕著に現れます。

 色褪せそのものが、直ちに強度低下を意味するわけではありませんが、長期間使用している場合は、色褪せを一つの目安としてラインの状態を確認する事も大事です。

 特に、色褪せだけでなく毛羽立ちや表面のザラつきなどが同時に見られる場合は交換、もしくは裏返しする事をおすすめします。

ラインの潰れ

 PEラインは使用しているうちに、部分的に潰れたり、編み込みが崩れたりすることがあります。

 特に強いテンションが掛かった状態で長時間使用した場合などには注意が必要です。

 ラインを指で触ってみて、極端に平たくなっている部分や、明らかに他の部分と感触が違う箇所があれば潰れている可能性が高いですし、不安であればその部分をカットするか、ライン全体を交換するのがおすすめです。

●スロージギングリールのおすすめのギア比はこちら⇩

PEラインのメンテナンス

 PEラインを長く安全に使い続けるためには、釣行後の正しいメンテナンスが不可欠です。

真水で洗浄(塩抜き)

  釣行後、リールを船から降りたらすぐに真水のシャワーでしっかりと洗い流すのがおすすめです。

 さらに効果を上げるには、水を入れたペットボトルを持って行き、ストップフィッシングと同時にその水をリールに掛けて洗い流し、船から降りたら再度丁寧に洗い流すのがおすすめです。

 ※温水を使うとリールの油脂が流れてしまうため、必ず「冷水(真水)」を使用します。

乾 燥

 洗浄後は、風通しの良い日陰で十分に乾燥させますが、直射日光はラインの劣化を早めるため厳禁です。

 なお、スプールを外せるリールであれば、外して乾燥させるとより効果的です。

PEライン専用コート剤の活用

 完全に乾燥させた後は、PEライン専用のフッ素系・シリコン系コート剤を定期的に塗布することで、ライン表面の撥水性が高まり、水の抵抗が減ります。
 また、ガイドとの摩擦抵抗を低減し、毛羽立ちの発生を遅らせる効果があります。

リーダー結束部のカット更新

 PEラインとリーダーの結束部は特に負担がかかる箇所であるため、釣行のたびに数メートルほどカットして新たに結び直す事で、トラブルを減らすことが出来ます。

保管時は直射日光と高温を避ける

 車内放置や夏場の倉庫保管は、絶対にNGです。

 紫外線や高温はPEの劣化を加速させますので、室温が高くならない日陰の場所で保管する事が重要です。

●スロージギング用電動リールについてはこちら⇩

PEラインの裏返しで二度美味しい!

 PEラインの経済的かつ賢い使い方として「ラインの裏返し(逆巻き)」があります。

 スロージギングでは、スプールに300m〜600m巻いていても、実際に頻繁に使っているのは先頭の100m〜150m程度です。

 スプール深くの「下巻きに近い部分」のPEラインは、ほぼ新品に近い状態で残っています。

 例えば、300mのPEラインを使用している場合、実際に海中へ出ているのは主にスプールの外側に巻かれた部分ですので、長期間使用すると、よく使用する部分だけが劣化していきます。

 そこで、一度ラインを別のスプールなどへ移し替え、上下を反転させることで、比較的使用していない部分を表側に出すことができます。
 
 これがPEラインの裏返し使用です。


【裏返しのやり方と時期】

 シーズン終わりや、先頭から数十メートルカットしてライン量が減ってきたタイミングで、高速リサイクラーなどの糸巻き機を使用し、ラインの「前後をひっくり返してリールに巻き直す」作業を行います。

 これにより、傷んでいない未使用部分が先端に出てくるため、1本のPEラインで実質2回分(2倍の期間)活用することが可能です。

 コスパを高めたい釣り人には必須のテクニックと言えます。

 ただし、裏返せばどんなPEラインでも新品同様になるわけではありません

 ライン全体が劣化している場合や、傷・毛羽立ちが広範囲にある場合は、裏返さずに交換するほうが安全です。

また、裏返し作業を行う際には、ラインが絡まないように注意しましょう。

スプールに巻き取る際は、ラインテンションを適切に保ちながら、均一に巻き取ることが重要です。

裏返し使用はPEラインを節約する方法として有効ですが、安全性を最優先にして、状態が悪いラインは迷わず交換するようにしてください。

●スロージギングにはベイトリールが最適と言われる理由はこちら⇩

【FAQ】PEラインに関するよくある質問

Q1:スロージギングで一般的に使われるPEラインの号数は?

 近海(水深50m〜100m程度)であれば1.5号〜2号が標準です。
 中深海(200m以上)を狙う場合は、潮の抵抗を抑えるために1号〜1.2号まで落とすこともあります。

Q2:PEラインの編み数はどれがおすすめですか?

 初心者を含め多くのアングラーには、コスパに優れた8本編みがおすすめです。
 表面が滑らかでガイドとの摩擦が少なく、潮切れや操作性に優れています。
 一方、4本編みは耐摩耗性が高く、岩礁帯や根が荒いポイントで活躍しますが、ガイドを通る際に糸鳴りするものが多く、ストレスの原因にもなります。

Q3:リールには何メートル巻いておけばいいですか?

 最低でも「最大水深の3倍」を推奨します。
 高切れ(ラインブレイク)のリスクを考慮すると、水深の3倍のラインを巻いておくことで釣りを続けることが出来ます。

Q4:PEラインは何色(カラー)を選べば良いですか?

  10mごとに色が変わるマルチカラーがおすすめです。
 現在の水深やジグの位置を把握しやすく、再現性の高い釣りができます。
 単色のラインでも釣りは可能ですが、その場合はカウンター付きのリールを使用する事をおすすめします。

Q5:高価なPEラインを使うと釣果は変わりますか?

 高品質なPEラインは感度や耐久性、強度のバラつきが少ないため、アタリが分かりやすく快適に釣りができます。
 ただし、初心者の方は、最初はライントラブルが頻発し、性能を発揮出来ないままライン交換なんて事もありますので、コスパに優れたラインを使用することをおすすめします。

Q6:PEラインはどれくらいの頻度で交換すれば良いですか?

 使用頻度にもよりますので、一概にどのくらいとは言えませんが、毛羽立ちや色落ちが確認される場合は劣化が進んでいる証拠ですので、その場合は速やかに交換することをおすすめします。
 また、定期的に先端を数メートル切り詰めることで寿命を延ばすこともできます。

Q7:PEラインは細いほど釣れますか?

 細いラインは潮の抵抗を受けにくく、ジグを真下に落としやすいメリットがあります。
 しかし、強度不足になると大型魚とのやり取りで不利になりますし、トラブルも多くなりますので、ターゲットや水深に合わせた適切な号数を選ぶことが大切です。

Q8:PEラインはメーカーによって違いがありますか?

 メーカーによって違います。
 編み方やコーティング、耐摩耗性、滑らかさ、色落ちのしにくさなどに違いがあります。
 信頼性の高いメーカーの製品は強度が安定しており、長期間快適に使用できる傾向があります。

おすすめのPEライン

 ここからは、実際に多くのアングラーに支持されている、間違いないPEラインを厳選して紹介します。

おすすめのコスパ重視のPEライン

 初心者の方や、頻繁にラインを巻き替えたい方におすすめのモデルです。

Shimano:グラップラー 8 PE

 先ずは Shimanoグラップラー 8 PE のご紹介です。

 シマノのジギング専用PEライン。
 独自の「ヒートシンクコーティング」により、熱に強く、タフな使用に耐えます。8本編みながら非常にリーズナブルで、最初の一本に最適です。

Seaguar:シーガー PEX8

 次は、シーガーシーガー PEX8 のご紹介です。

 「コスパ最強」との呼び声高いラインです。
 伸びが少なく、感度も申し分ありませんし、しなやかで扱いやすいため、ベイトリールでのバックラッシュを軽減したい初心者におすすめです。

 価格も安価な事から、ラインの消耗の激しい初心者には持って来いのラインではないでしょうか。

VARIVAS:バリバス 8 マーキング

 次は、VARIVASバリバス 8 マーキング のご紹介です。

 老舗ラインメーカー、バリバスのスタンダードモデル。
 品質の安定感が抜群で、10mごとのカラー判別が非常にしやすいのが特徴です。

Daiwa:UVF ソルティガデュラセンサー8+Si2

 最後は、DaiwaUVF ソルティガデュラセンサー8+Si2 をご紹介します。

 ダイワの独自技術「マッスルPE」を採用。
 耐摩耗性が非常に高く、従来のPEラインよりも擦れに強いのが自慢です。
 長持ちさせたいアングラーにおすすめです。

コスパ重視のラインのまとめ

 以下の表は、今回ご紹介したコスパ重視のラインを比較した表になりますが、最大強力については全て1.5号の強度とし、価格は300m巻きの価格となっています。

比較項目
ShimanoSeaguarVARIVASDaiwa
グラップラー 8 PEシーガー PEX8バリバス 8 マーキングデュラセンサー8+Si2
最大強力(kg)14.411.814.012.0
最大強力(lb)31.826.031.026.0
定 価4,500円オープン価格オープン価格4,150円
実売価格3,800円~4,200円2,800円前後4,300円~4,900円3,500円~3,900円

 この表を見るとShimanoグラップラー 8 PE が最大強力が最も高くなっていますが、結束強度やしなやかさなど、実際に使った感覚ではどれも同じように感じました。

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おすすめの高性能PEライン

 感度、強度、水切れ性能を極限まで高めたモデルをご紹介します。

SUNLINE:ソルティメイト アメイザー×8

 先ずは、サンラインソルティメイト アメイザー×8 をご紹介します。

 スロージギング専用設計ライン。
 特殊コーティングにより水切れが極めて良く、ディープエリアでもジグにキレのある動きを与えられます。
 高性能のラインの中では比較的安価なのも魅力です。 

Shimano:オシア 8 PE

 次は、Shimanoオシア 8 PE のご紹介です。

 シマノPEのフラッグシップラインです。
 強度が非常に高く、同じ号数でも他社よりワンランク上の強さを発揮し、大型のカンパチやマグロを狙うスロージギングには欠かせません。

DUEL:モンスターゲーム® 9 バーチカル

 最後は、デュエルモンスターゲーム® 9 バーチカルのご紹介です。

 最新の「9本編み」構造を採用したラインです。
 8本編みの中心に芯を入れることで、さらなる真円性と強度を実現し、潮の影響を極限まで減らしたいエキスパートから支持されています。

性能重視のラインのまとめ

 以下の表は、今回ご紹介した性能重視のラインを比較した表になり、全て太さは1.5号で長さが300mのラインで比較したものです。

比較項目
SUNLINEShimanoDUEL
ソルティメイト アメイザー×8オシア 8 PEモンスターゲーム 9 バーチカル
最大強力(kg)15.015.014.0
最大強力(lb)33.033.0
定 価8,500円10,500円オープン価格
実売価格5,800円前後7,000円~8,300円6,500円~7,500円

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ラインのまとめ

 スロージギングにおけるライン選びは、魚との唯一の接点を選ぶ重要な作業です。

素材はPEライン一択。
太さは1.5号を基準に、状況に応じて1.2号〜2.0号を使い分ける。
長さは最大水深の3倍+下巻き。
操作性と感度のバランスに優れた「8本編み」がベスト。
カラーは棚を把握できる「10m×5色のマルチカラー」。

 これらを守れば、ライン選びで失敗することはありません。

 最初はコスパの良いラインから始め、慣れてきたら高性能ラインでその感度の違いを体感してみてください。

 適切なラインを選んで、スロージギングの奥深い魅力を存分に楽しみましょう!

スロージギングの詳しいタックル解説はこちら⇩

 

 

 

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