スロージギングのラインは何号がいい?PEラインの太さと選び方を解説

※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています。


 スロージギングを始めようと思ったとき、ロッドやリールと同じくらい悩むのが「PEラインの号数(太さ)選び」ではないでしょうか。

 「PEラインは何号を巻けばいいの?」
 「PE1.5号と2号ならどっちがいい?」
 「4本編みと8本編みは何が違う?」
 「ラインは何m巻いておけばいい?」
 「カラーによって釣果は変わるの?」

 などなど、初めてのスロージギング用のPEライン選びは、分からないことが意外と多いものです。

 PEラインは細ければ細いほど良いというわけでもありません。

 細いラインには潮や水の抵抗を受けにくいというメリットがありますが、魚の大きさや釣り場の状況によっては強度不足になることもあります。

 逆に、太いPEラインを選べば安心というわけでもありません。

 太くなるほど潮の影響を受けやすくなり、深場ではラインが大きく斜めに入りやすくなるため、ジグの操作性や底取りに影響することがあります。

 そこでこの記事では、スロージギングで使用するPEラインについて、号数・水深・ターゲット・編み数・カラー・巻き量・メンテナンスまで、初心者にも分かりやすく詳しく解説します。

 先に結論を言えば、近海で一般的なスロージギングを楽しむのであれば、まずはPE1.5~2号程度を基準に考えると選びやすくなります。

 ただし、実際には狙う魚や水深、潮流、根の有無、使用するジグの重量などによって適した号数は変わります。

 この記事を読めば、自分がどのくらいの太さのPEラインを選べばいいのか、具体的な基準が分かるようになります。

●ラインが決まったら次はリーダー選び⇩

目 次

スロージギングではなぜPEラインを使う?

 スロージギングでは、基本的にPEラインをメインラインとして使用します。

 PEラインが選ばれている大きな理由は、細いラインでも高い強度を確保しやすく、伸びが少ないためジグの操作感や魚からの反応を感じ取りやすいからです。

 スロージギングは、ただジグを上下させるだけではありません。

 ロッドを操作しながらジグをフォールさせたり、潮の流れを利用したり、着底を確認したりしながら魚を誘います。

 そのため、ラインの性能が釣りのしやすさに大きく関係します。

PEラインは細くても強度が高い

 PEラインの大きな特徴が、細いわりに高い強度を持っていることです。

 例えば、ナイロンラインなどを使う場合と、PEラインと同程度の強度を確保するためには、ラインの径を太くしなければなりません。

 ラインが太くなると水や潮の抵抗を受けやすくなるため、スロージギングでは不利になりますが、PEラインであれば、細いラインで必要な強度を確保できます。

 特に水深が深くなるほど、この「細くできる」というメリットが重要になります。

伸びが少なくジグの操作感を伝えやすい

 ナイロンラインは20%以上、フロロカーボンラインでも15〜20%程度の伸びがありますが、PEラインの伸び率はわずか3〜5%程度しかありません。

 この「伸びの少なさ」こそが、スロージギングにおいて決定的な強みとなります。

 水深100mや200mといった深場にジグを落とし、ロッドの反発力を使ってジグを横に向かせる繊細なアクション入力を行っても、ラインが伸びてしまってはパワーが吸収されてジグが動きません。

 伸びの少ないPEラインだからこそ、アングラーのロッドアクションが瞬時にジグへ伝わり、水中のわずかな変化や魚の前アタリをダイレクトに手元まで伝えてくれるのです。

水深が深くてもラインを細くできるメリット

 水深が深くなると、それだけラインが水中に長く出ることになります。

 このときラインが太いと潮流の抵抗を受けやすく、ラインが大きく斜めに流されてしまい、ジグが着底するまでの時間が長くなったり、着底したことを把握しにくくなったりします。

 その点、細いPEラインなら潮流の抵抗を抑えやすいため、深場でもラインを比較的コントロールしやすくなります。

 ただし、細ければ細いほど良いわけではありません。

 魚のサイズや根の状況などを考慮して、必要な強度を確保することが大切です。

PEラインにも弱点がある

 万能に見えるPEラインですが、弱点も存在します。

 最大の弱点は「根ズレ(擦れ)に対する弱さ」です。

 ポリエチレンの極細繊維を編み込んで作られているため、直線引っ張り強度には非常に強い反面、根(岩礁帯)や船底、魚の歯、鋭いヒレなどに擦れると、あっけなく切れてしまいます。

 また、「結節強度(結び目の強度)が低下しやすい」「風や潮に煽られるとガイドに絡みやすい」などのデメリットもあります。

 これらの弱点を補うために、PEラインの先には必ずショックリーダー(フロロカーボンやナイロン)を結束して使用します。

●スロージギングの詳しいラインシステムはこちら⇩

【結論】スロージギングのPEラインは何号がいい?

 「結局、自分はどの太さを選べばいいの?」という疑問に答えするため、まずは結論となるシチュエーション別の標準号数をまとめました。

近海のスタンダードはPE1.5~2号

 近海エリア(水深50〜100m前後)で、青物や根魚、マダイなどを狙う一般的なスロージギングであれば、「PE1.5号〜2号」がスタンダードと言えます。

 1.5号〜2号あれば、根擦れのリスクがある浅場での不意の10kgオーバーの青物や良型ハタ類とも十分に渡り合えます。

 迷ったらまずはこの1.5号~2.0号の範囲を選べば間違いありません。

 ただし、遊漁船によって推奨されるライン号数が違う場合がありますので、初めて乗る船の場合は事前に確認しておくのがおすすめです。

ライトスロージギングならPE0.8~1.2号

 水深30〜50m前後の浅場や湾内、スーパーライトジギング(SLJ)に近い感覚で軽めのジグを扱うライトスロージギングであれば、PE0.8号〜1.2号が最適です。

 ラインを細くすることで水切れが格段に良くなり、軽めのジグでも素早く着底させることができますし、小型〜中型の青物やロックフィッシュ狙いに抜群の威力を発揮します。

中深海スロージギングならPE1.0~1.5号

 水深150mを超えるような深場で高級魚アカムツ(ノドグロ)やアラなどを狙う中深海スロージギングでは、PE1.0号〜1.5号がメインスペックとなります。

 「そんな深場なのに1.2号で大丈夫?」と思われるかもしれませんが、深場では二枚潮・三枚潮といった複雑な潮の抵抗を極限まで減らさなければ、ジグを着底させることができません。

 高精度な1.2号〜1.5号を400〜600m巻いて挑むのが中深海の鉄則です。

大型青物・遠征ならPE2.5~3号以上も選択肢

 伊豆諸島や九州・沖縄方面への遠征、あるいは15kg〜20kgを超える巨大カンパチ・ヒラマサ、巨大キハダマグロなどを専門に狙うヘビーなスロージギングでは、PE2.5号〜3号、時には4号以上を使用します。

 モンスター級のファイトに耐えうる引っ張り強度と、激しい根ズレに少しでも耐えるための太さを確保するためのセッティングです。

迷ったときはPE1.5~2号を基準にする

 自分の通うフィールドや遊漁船の指定が特に決まっておらず、汎用性の高い「最初の一巻」を探しているのであれば、「PE1.5号」または「PE2号」を強くおすすめします。

 1.5号〜2号のPEラインを300mリールに巻いておけば、近海のほぼ全てのターゲットに対応でき、スロージギングの基礎を学ぶのに最もバランスが良いスペックとなります。

●スロージギングリールの必要な位置巻き量についてはこちら⇩

ターゲット・水深・釣り場別のPEライン号数

 PEラインの号数は、単純に水深だけで決めるものではありません。

 魚の大きさ、引きの強さ、根の有無、潮の速さ、使用するジグ重量などを総合的に考える必要があります。

 まずは大まかな目安を表にすると、次のようになります。

釣り方・対象魚PEラインの号数(目安)
ライトスロージギング0.8号~1.2号
近海のスロージギング1.5号~2.0号
根魚・底物中心の釣り1.5号~2.0号
中深海1.2号~1.5号
青物中心の釣り2.0号~3.0号
大型青物・遠征2.5号~3.0号以上

水深だけで号数を決めない

 「水深が浅い=細いライン」「水深が深い=太いライン」と考えがちですが、スロージギングでは逆のケース(深場ほど細くする)も多々あります。

 水深はジグの着底スピードや手返しに影響しますが、後述する魚の強さや根の荒さとのバランスが重要です。

魚の大きさと引きの強さも考える

 同じ水深80mのポイントでも、狙うのが「アイナメやソイ」なのか、「10kg超のブリやカンパチ」なのかで必要な強度は全く異なります。

 青物のように走る魚や、かかった瞬間に根に向かって一気に突っ込む根魚を相手にする場合は、ターゲットの瞬発力に合わせた号数設定が不可欠です。

根ズレが多い場所では太めを選ぶ

 海底が荒い根(岩礁帯)や人工漁礁の上を攻める場合、魚をヒットさせた直後にラインが根に擦れるリスクが飛躍的に高まります。

 根ズレのリスクが高いポイントでは、潮の抵抗を犠牲にしてでもワンランク太いラインを選択する危険回避策が求められます。

潮が速い場所では細いPEが有利になることもある

 潮の流れが非常に速いエリアや、風で船がどんどん流される「ドテラ流し」の場合、太いPEラインを使うと糸が大きく斜めにふくらんでしまい、底取りができなくなります。

 このような状況下では、あえてPEラインを1.5号からワンランク落とし、1.2号などにすることで、潮抜けを良くし、ジグをまっすぐ垂直に立てるアプローチが有効になります。

使用するジグ重量とロッドにも合わせる

 100gの軽量ジグにPE3号を組み合わせると、ラインの抵抗でジグが沈みにくくなります。

 逆に400gの重いジグにPE0.8号を合わせると、シャクリの負荷により高切れ(ラインブレイク)のリスクが高まります。

 ジグの重さとロッドの硬さ(パワー)に見合ったバランスのライン号数を選びましょう。

●スロージギング用リールにおすすめのギア比はこちら⇩

PEラインを細くするメリットとデメリット

 PEラインを細くすることには魅惑的なメリットがたくさんありますが、同時に相応のリスク(デメリット)も背負うことになります。

PEラインを細くするメリット

【細いPEラインのメリット】

◆ 潮の影響を受けにくい
 糸径が細くなることで、水中でラインが受ける潮の抵抗(動粘性抵抗)が劇的に減少します。
 二枚潮などタフな状況でもラインが直線に近い状態を保ちやすくなる。

◆ 水中での抵抗が少ない
 ジグをフォールさせるときやシャクるときに、ライン自体の抵抗が少ないため、より軽いジグでもスピーディーに目的のタナ(水深)まで到達させることができる。

◆ ジグを操作しやすい
 ラインのたわみ(糸ふけ)が最小限に抑えられるため、ロッドを煽ったぶんだけダイレクトにジグへパワーが伝わります。
 ジグを横に向けたり、ピタッと止めたりする繊細な入力が容易になる。

◆ 深場でラインが立ちやすい
 船の真下にラインが伸びる「ラインが立つ」状態を作りやすくなり、海底の形状やジグの着底が手元にビンビン伝わるようになります。

PEラインを細くするデメリット

【細いPEラインのデメリット】

◆強度が低くなる
 当然ながら直線引っ張り強度が落ちるため、ドラグ設定をシビアにする必要があります。

◆ 根ズレに弱くなる
 もともと根ズレに弱いPEラインがさらに細くなるため、根や魚の体に少し触れただけでブレイクする危険性が高まります。

◆ 高切れのリスク
 バックラッシュやガイド絡みになどによって、一瞬の衝撃でラインが途中で切れる「高切れ」が起きやすくなります。

◆ 大型魚への対応力が下がる
 強烈に走る大物がヒットした際、無理な強引なファイト(ゴリ巻き)ができなくなり、キャッチする難易度が高まります。

細ければ細いほど釣れるわけではない

 「細い方が潮抜けが良いから」という理由だけで極端に細いラインを使うアングラーもいますが、ただ細くすれば釣果が上がるわけではありません。

 掛けた魚を確実にキャッチできなければ意味がありませんし、ラインブレイクによって海底にジグやラインを残してしまうことは環境的にも避けるべきです。

 フィールドに適した「必要な強度の限界値」を見極めることが大切です。

●スロージギング用電動リールについてはこちら⇩

PEラインを太くするメリットとデメリット

 続いて、PEラインを太く(号数を上げる)した場合のメリットとデメリットを見ていきます。

PEラインを太くするメリット

【太いPEラインのメリット】

◆ 圧倒的な安心感とファイトの強さ
  直線強度が上がるため、大型青物の強烈な突っ込みに対しても強気のドラグ設定で真っ向勝負を挑むことができます。

◆ 根擦れに強くなる
 万が一海底の根に少し触れてしまっても、糸径に余裕があるため即座にラインブレイクするのを防げる確率が高まる。

PEラインを太くするデメリット

【太いPEラインのデメリット】

◆ 感度と操作性の低下
 糸が太くなると潮の抵抗を大きく受けるため、ラインが海中で「くの字」に大きくたわみます。
 これにより、ジグの着底が分かりづらくなったり、ロッドを動かしてもラインのたわみが吸収されてジグが動かなかったりという現象が発生します。

◆ 糸巻き量が減る
 同じリールで比べた場合、糸が太くなる分、糸巻き量が減ってしまう。

必要以上に太くしないことも重要

 「切れるのが怖いから」と、水深100mの近海エリアでPE3号や4号を巻いてしまうと、周りの同船者が普通に釣っている中で自分だけ潮に流され、お祭りの原因になってしまいます。
 船全体の釣りを成立させるためにも、必要以上に太くしない適正号数の選択が求められます。

●スロージギングにはベイトリールが最適な理由についてはこちら⇩

PEラインの編み数は4本・8本・12本のどれがいい?

 PEラインのパッケージを見ると「4本編み」「8本編み」「12本編み」といった表記があります。

 これは何本の原糸(ポリエチレンの束)を編み込んで1本のラインに仕上げているかを表しています。

4本編みPEラインの特徴

 4本の原糸で編まれたラインです。

 1本1本の原糸が太いため、原糸自体の耐摩耗性(擦れに対する強さ)が比較的高いのが特徴です。

 また、張りとコシが強く、価格が最もリーズナブルですが、表面にゴワつきがあり、ガイドを通る際の水切り音や摩擦抵抗が大きくなります。

8本編みPEラインの特徴

 8本の原糸で編まれたラインで、現在のスロージギングにおける最も標準的なタイプです。

 4本編みよりも表面が滑らかで真円に近いため、ガイド滑りが良く、水切れ・飛距離・操作性に優れています。

 しなやかで扱いやすく、強度と価格のバランスに優れていると言えます。

12本編みPEラインの特徴

 12本の極細原糸を高密度で編み上げた最高級ラインです。

 シルクのように圧倒的に滑らかな表面と最高の直線強度を誇ります。

 ガイドとの摩擦が極限まで抑えられ、水中での抵抗も最小限ですが、原糸1本が極細なため傷に弱い側面があり、何より価格が高価です。

編み数の違いによる比較

比較項目4本編み8本編み12本編み
表面の滑らかさ△(ざらつきあり)〇(滑らか)◎(非常に滑らか)
直線強度普 通高 い非常に高い
耐摩耗性(擦れに強い)◎(原糸が太い)〇(バランス型)△(原糸が細く繊細)
水切れの良さ普 通良 好非常に良い
操作性の良さ普 通良 好非常に良い
価格・コスパ◎(安価)〇(標準的)△(高価格)

スロージギングなら8本編みを基本に考える

 総合的なバランス、コストパフォーマンス、そして水切れの良さなどを考慮すると、スロージギングでは「8本編み」を基本として考えるのがベストです。

 4本編みはざらつきによる潮切り音や抵抗がストレスになりやすく、12本編みは高価なため高切れ時のショックが大きくなります。

 8本編みであれば、近海から中深海までストレスなく快適なアプローチが可能です。

 「どれを買えばいいか分からない」という初心者なら、PE1.5~2号の8本編みから始めるのがおすすめです。

●スロージギングロッドのグレード別特徴についてはこちら⇩

PEラインのカラーは何色がいい?

 PEラインには「単色(ピンクやグリーンなど)」と「10mごとに5色が切り替わるマルチカラー(マーキングカラー)」があります。

マルチカラーPEラインのメリット

 10mごとに色が変わり、1m・5m単位でマーク(ピッチ)が入っているラインです。

 最大のメリットは「自分のジグが今水深何メートルにあるか」「底から何メートルシャクったか」を正確に視覚で把握できる点です。

 カウンター付きリールを使わなくても、ラインの色の切り替わりを見るだけで、ある程度正確なタナ取りが可能になります。

単色PEのメリット

 単色カラー(ホワイト、ハイビズイエロー、ライムグリーンなど)は、船上からの視認性が高く、ラインの軌道や走りが目視しやすいメリットがあります。

 また、マーキングの染色工程が少ない分、商品によってはラインの耐久性が僅かに高かったり価格が安かったりする場合があります。

蛍光カラーの特徴

 単色の中でも蛍光ピンクや蛍光イエローなどは、マズメ時や曇天時でもアングラー側から糸の方向が見やすい特徴があります。

 ただし、魚やサワラ・フグといった鋭い歯を持つ魚にも目立ちやすくなる側面があります。

水深を把握するならマルチカラーが便利

 スロージギングにおいては「マルチカラーPE」が一択と言って良いほど便利です。

 スロージギングは「海底から5m以内のヒットゾーンを集中的に攻める」「ヒットした水深(タナ)を正確に再現する」といった再現性の釣りが求められます。

 ラインのカラーによる水深把握は釣果を伸ばすために必須スキルと言えます。

カラーだけで釣果が大きく変わるわけではない

 「派手な色だと魚が警戒するのでは?」と心配される方もいますが、基本的に魚が食いつくのは先についているジグとショックリーダーの部分です。

 PEラインの色自体で魚の食いが悪くなる心配はほぼありません。

 ただし、サワラやフグが多い海域では、マーキングの白帯(色の変わり目)を噛まれて高切れする事故が起きることがあるため注意が必要です。

●スロージギングロッドのチューブラーとフルソリッドの違いと特徴はこちら⇩

PEラインはリールに何m巻けばいい?

 いざPEラインを購入する際、何メートル巻き(200m、300m、600mなど)を買えばいいのか迷うポイントです。

基本は水深の2.5倍以上を目安に考える

 スロージギングにおけるライン巻き量の鉄則は「狙う水深の最低でも2.5倍以上、できれば3倍以上」を推奨します。

 なぜなら、潮の流れや風によってラインはまっすぐ真下ではなく斜めに払出すため、水深100mの場所でも実際に海中に出ていくラインの長さは130〜150mに達することがあるからです。

 さらに、仮に高切れで100m失った場合でも、2.5倍もしくは3倍のラインを巻いておけば、残りのラインで釣りを継続できるようにするためです。

近海のスロージギングなら300mを基準に考える

水深50〜100m前後を狙う一般的な近海スロージギングであれば、「300m巻き」を基本とすることをおすすめします。

 前述しましたが、300m巻いておけば、万が一高切れ事故が1回発生して100m失ったとしても、残りの200mでその日の釣りを十分成立させることができます。

中深海なら600m以上

 水深200〜300mを攻める中深海スロージギングの場合、300m巻きでは全く足りません。

 二枚潮でラインが斜めに出ることを考慮し、余裕を持って600m巻きを用意してリールにセットするのがおすすめです。

リールのPE号数別キャパシティを確認する

 いくら長いラインを買っても、手持ちのリール(スプール)に入り切らなければ意味がありません。

 例えば、スロージギングの定番リールであるシマノ「オシアジガー1500HG」の場合、PE2号が500m、PE2.5号が400m、PE3号が320m巻けるスペックになっています。

 自分が使用する太さのPEラインが、自分が釣りに行く海域の水深の3倍以上巻けるリールが必要になりますので、リール購入の際はリールのキャパシティ(糸巻き量)を事前に必ず確認することが大事です。

●スロージギングの必須小物、スプリットリングとスイベルについてはこちら⇩

PEラインの号数はロッド・リールとのバランスも重要

 PEラインは単独で選ぶものではなく、ロッド、リール、ジグ、ドラグなどを含めたタックル全体でバランスを考えることが大切です。

ロッドの適合PE号数を確認する

 スロージギングロッドのバット付近には「適合PE号数(例:MAX PE 2.0号、PE 1.0-2.5号など)」が記載されています。

  ロッドの反発力に対して太すぎるPEラインを使うと、根掛かり時にロッドを煽って無理な負荷をかけた際などに竿が破損する原因になります。

 逆に細すぎるとロッドの弾性に負けてキャスト時やアクション時に高切れしやすくなります。

リールの糸巻き量を確認する

 使用する太さのPEラインが、釣りをする海域の水深の3倍以上巻くことが出来るベイトリールが必要になります。

 ただし、大き過ぎるリールの場合、ロッドとの重量バランスが崩れてしまい、疲れる原因にもなりますので注意が必要です。

ドラグ設定とPEラインの強度を合わせる

 PEラインの号数に合わせてリールのドラグ調整(初期ドラグ値)を行います。

 一般的にドラグ設定値は「PEラインの直線強度の1/3〜1/4程度」が安全基準とされています。

 例えばPE2号(直線強度約30lb/15kg)であれば、ドラグ値は3kg〜4kg程度に設定することで、ラインブレイクを防ぎつつしっかりアワセを入れることができます。

ジグ重量とのバランスも考える

 使用するジグが重くなるほど、ラインやタックルへの負荷も大きくなります。

 ロッドの適合ジグ重量とPEラインの号数を確認し、無理のない組み合わせにすることが大事です。

●スロージギング用アシストフックについてはこちら⇩

PEラインとショックリーダーの関係

 PEラインをメインラインとして使う以上、切っても切り離せないのが「ショックリーダー」です。

PEラインにはショックリーダーを組み合わせる

 前述の通り、PEラインは擦れに極めて弱いため、ジグの直前数メートルには擦れに強く適度な伸びのあるショックリーダー(フロロカーボンまたはナイロン)をFGノットやPRノットなどの摩擦系ノットで接続します。

 ショックリーダーは海底の根ズレから糸を守るだけでなく、魚がヒットした瞬間の衝撃を和らげるクッションの役割も果たします。

リーダーの号数はPEだけで決めない

 ショックリーダーの太さ(号数・ポンド数)を決める際の基本の目安は

 「リーダーの号数 = PEラインの号数 × 4倍の号数」とするのが一般的です。

 ただし、根が激しく荒れているポイントではあえてリーダーだけをワンランク太くしたり、サワラ対策で先糸に太いフロロを付けたりと、現場の状況に合わせて柔軟に調整します。

詳しいラインシステムは別記事で解説

 スロージギングにおける完全なラインシステムについては、長くなるため以下の別記事で詳しく解説しています。

 ぜひ合わせて参考にしてください。

●スロージギングのラインシステムについては以下の記事を参考にして下さい。

PEラインの交換時期はいつ?

 PEラインは一度巻けば何年でも使えるわけではありません。

 釣行を繰り返すうちに、表面が傷ついたり、紫外線などの影響を受けたりします。

PEラインが劣化する原因


◆ 摩耗
 ガイドや岩などとの接触によって、ライン表面が少しずつ傷んでいきます。

◆ 紫外線
 PEラインは保管環境によって紫外線の影響を受けることがありますので、長期間使用しない場合でも、直射日光が当たる場所で保管するのは避けて下さい。

◆ 塩分や汚れ
 釣行後に海水が付着したまま放置すると、塩分や汚れがラインに残ります。
 すぐに大きな問題が起きるとは限りませんが、長期的に見ればラインの状態を悪化させる原因になりますので、釣行後に洗い流すことをおすすめします。

◆ 巻き込みなどによるダメージ
 リールのスプールやラインローラーなどでラインに負担が掛かっていますので、普段からラインの状態を確認する習慣をつけておくことが大事です。

PEライン交換のサイン


◆ 毛羽立ち
 PEラインの表面が毛羽立っている場合は要注意です。
 特に、よく使用する部分に毛羽立ちが目立つ場合は、そのまま使い続けないほうが安心です。

◆ 色落ち
 カラーが薄くなったことだけで即交換とは限りません。
 しかし、色落ちと同時に毛羽立ちや表面の荒れが見られる場合は、交換を検討しましょう。

◆ ラインの潰れ
 ラインが部分的に潰れていたり、明らかに形状が変わっていたりする場合も注意が必要です。

◆ 明らかな傷
 指で触ってザラザラしている部分があれば、その部分をカットするか、状態によってはライン全体を交換します。

PEラインを長持ちさせるメンテナンス方法

 PEラインは釣行後の手入れをすることで、状態を確認しながら長く使用できます。


◆ 釣行後は真水で塩抜きする
 釣行後はリールごと真水で軽く洗い流し、海水や汚れを落とします。
 強い水圧を直接ラインに当てる必要はなく、むしろ、必要以上に強い水圧をかけないよう注意が必要です。

◆ しっかり乾燥させる
 洗った後は十分に乾燥させます。
 湿った状態のまま長期間保管すると、トラブルの原因になる可能性がありますので、風通しの良い場所で乾燥させてから保管しましょう。

◆ PEライン用コーティング剤を使う
 必要に応じてPEライン用のコーティング剤を使用する方法もあります。
 ただし、使用する場合は製品の説明を確認し、適切な方法で使用してください。

◆ 保管時は直射日光を避ける
 長期間保管する場合は、直射日光や高温になる場所を避けましょう。
 タックルボックスや車内など、高温になりやすい場所に放置するのも避けたほうが安心です。

●ツールボックスをタックルボックスに改造する方法についてはこちら⇩

PEラインは裏返して使える?

 PEラインを長く使う方法として「裏返し使用」があります。

 リールに巻いたPEラインは、実際に魚を掛けたりジグを操作したりする先端側ほど負荷がかかります。

 そこで、使用していない部分と前後を入れ替えることで、比較的状態の良い部分を先端側に持ってくる方法です。

PEラインを裏返すメリット

 PEラインを裏返す最大のメリットは、まだ比較的状態の良い部分を有効活用できることです。

 ただし、裏返せば新品同様になるわけではありませんので、全体が劣化しているラインや傷の入ったラインを裏返して使用するのはおすすめできません。

裏返すとどんなPEラインでも新品同様になるわけではない

 ラインの状態を確認せず、「裏返したから大丈夫」と考えるのは危険です。

 裏側にしたラインにも、長期間の使用による劣化やダメージが残っている可能性がありますので、十分にラインの状態を確認することが大事です。

裏返しに向いているPEライン

 ライン全体の状態が良く、主に先端側だけが使用によって消耗している場合には、裏返し使用がおすすめです。

 特に長いPEラインを使用していて、スプールの奥側にまだ使用頻度の低い部分が残っている場合は有効です。

裏返す前にラインの状態を確認する

 毛羽立ち、傷、潰れなどが見つかった場合は、裏返すよりも交換を優先することをおすすめします。

 PEラインは魚と釣り人をつなぐ重要な部分なので、「まだ使えそう」という感覚だけで判断しないことが大切です。

●クーラーボックスの保冷力アップの改造方法はこちら⇩

【FAQ】PEラインに関するよくある質問

Q1:スロージギングで一般的に使われるPEラインの号数は?

A:近海(水深50m〜100m程度)であれば1.5号〜2号が標準と言えます。
 
 中深海(200m以上)を狙う場合は、潮の抵抗を抑えるために1号〜1.2号まで落とすこともあります。

Q2:PEラインの編み数はどれがおすすめですか?

A:初心者を含め多くのアングラーには、コスパに優れた8本編みがおすすめです。

 表面が滑らかでガイドとの摩擦が少なく、潮切れや操作性に優れています。
 一方、4本編みは耐摩耗性が高く、岩礁帯や根が荒いポイントで活躍しますが、ガイドを通る際に糸鳴りするものが多く、ストレスの原因にもなります。

Q3:リールには何メートル巻いておけばいいですか?

A:最低でも「最大水深の3倍」を推奨します。

 高切れ(ラインブレイク)のリスクを考慮すると、水深の3倍のラインを巻いておくことで釣りを続けることが出来ます。

Q4:PEラインは何色(カラー)を選べば良いですか?

A:10mごとに色が変わるマルチカラーがおすすめです。
 
 現在の水深やジグの位置を把握しやすく、再現性の高い釣りができます。
 単色のラインでも釣りは可能ですが、その場合はカウンター付きのリールを使用する事をおすすめします。

Q5:高価なPEラインを使うと釣果は変わりますか?

A:高品質なPEラインは感度や耐久性、強度のバラつきが少ないため、アタリが分かりやすく快適に釣りができます。

 ただし、初心者の方は、最初はライントラブルが頻発し、性能を発揮出来ないままライン交換なんて事もありますので、コスパに優れた8本編みのラインを使用することをおすすめします。

Q6:PEラインはどれくらいの頻度で交換すれば良いですか?

A:使用頻度にもよりますので、一概にどのくらいとは言えませんが、毛羽立ちや色落ちが確認される場合は劣化が進んでいる証拠ですので、その場合は速やかに交換することをおすすめします。

 また、定期的に先端を数メートル切り詰めることで寿命を延ばすこともできます。

Q7:PEラインは細いほど釣れますか?

A:細いラインは潮の抵抗を受けにくく、ジグを真下に落としやすいメリットがあります。

 しかし、強度不足になると大型魚とのやり取りで不利になりますし、トラブルも多くなりますので、ターゲットや水深に合わせた適切な号数を選ぶことが大切です。

Q8:PEラインはメーカーによって違いがありますか?

A:メーカーによって違います。

 編み方やコーティング、耐摩耗性、滑らかさ、色落ちのしにくさなどに違いがあります。
 信頼性の高いメーカーの製品は強度が安定しており、長期間快適に使用できる傾向があります。

●スロージギングで釣れる魚についてはこちら⇩

スロージギングにおすすめのPEライン

 数あるPEラインの中から、スロージギングで特に実績が高く、信頼されている(あくまでも個人的な見解ですが)おすすめの製品を「コスパ重視」と「性能重視」に分けてご紹介します。

コスパ重視で選ぶなら

シマノ:グラップラー 8 PE

 まずは、Shimanoの「グラップラー 8 PE」のご紹介です。
 高強度ポリエチレン繊維「IZANAS」を採用し、シマノ独自の「ヒートシンクコーティング製法」で編み込まれた定番ライン。
 価格がリーズナブルでありながら適度なハリとコシがあり、トラブルが極めて少ないコスパ最強モデルと言えます。

シーガー:PEX8

 次は、シーガーの「PEX8」のご紹介です。
 非常にコスパに優れた8本編みのPEラインで圧倒的な低価格でありながら、滑らかさと伸びの少なさを実現しています。
 初心者のように、ライントラブルが頻発するアングラーには有難い製品です。

バリバス:バリバス 8 マーキング

 次は、バリバスの「バリバス 8 マーキング」のご紹介です。
 名門メーカーが放つジギング用8本編みPE。
 視認性抜群のカラーマーキングシステムを採用しており、タナ取りが非常にスムーズで、耐久性と価格のバランスに優れた素晴らしい一品です。

ダイワ:UVF ソルティガ デュラセンサー8+Si2

 次は、Daiwaの「UVF ソルティガ デュラセンサー8+Si2」のご紹介です。
 ダイワの耐摩耗性に優れた「Evo Silicone2」コーティングを施した高耐久ラインです。
 擦れに強く、初期のハリが長持ちするため、根ズレが気になるポイントでも安心して使い込めます。

性能を重視するなら

サンライン:ソルティメイト アメイザー×8

 まずは、サンラインの「ソルティメイト アメイザー×8」のご紹介です。
 同社が誇るジギング専用PEラインの最高峰。
 極限まで抑えられた超低伸度構造により、水深数百メートルの海底にあるジグへ瞬時にアクションを伝達。感度と水切れを極めたい本格派におすすめです。

シマノ:オシア 8 PE

 次は、Shimanoの「オシア 8 PE」のご紹介です。
 同社ののオフショア最高峰ラインで、「タフクロス2」製法により、圧倒的な直線強さと耐摩耗性を誇ります。
 大型青物との強引なファイトや、遠征でのモンスター狙いにおいて絶対的な信頼を寄せられるモデルです。

デュエル:モンスターゲーム 9 バーチカル

 最後は、デュエルの「モンスターゲーム 9 バーチカル」のご紹介です。
 従来の8本・12本編みとは異なる「9本編み(芯糸+8本)」構造など、最新テクノロジーを投入した高次元ラインです。
 断面の真円性が極めて高く、水切れ速度と直線強度の両立を達成した次世代のプレミアムラインです。

●スロージギングとジギングとの違いについてはこちら⇩

まとめ|迷ったらPE1.5~2号・8本編み・マルチカラー

 スロージギングのPEライン選びでは、単純に「何号が一番いい」と決めることはできません。

 狙う魚の大きさ、水深、潮の速さ、根の状態、使用するジグ重量などによって、適したラインは変わります。

 それでも、初めてスロージギング用のPEラインを選ぶのであれば、一つの基準として、「PE1.5~2号・8本編み・マルチカラー」をおすすめします。

 PE1.5号は潮の影響を抑えながらジグを操作しやすく、PE2号なら強度に余裕を持たせやすいという特徴があります。

 また、8本編みは価格と性能のバランスが良く、マルチカラーはラインの放出量や水深を把握しやすいというメリットがあります。

 ただし、大型青物を狙う場合や根が荒い場所では、PE2.5~3号以上が必要になることもあります。

 反対に、ライトなスロージギングや中深海などでは、PE1号前後~1.5号程度を選択することもあります。

大切なのは、「細ければいい」「太ければ安心」と考えるのではなく、自分の釣りに必要な強度を確保したうえで、できるだけ扱いやすい太さを選ぶことです。

 そしてPEラインを選んだら、リーダーとの組み合わせも重要になります。

 PEラインの号数だけでなく、リーダーの号数や長さ、結束方法まで含めてタックル全体のバランスを整えることで、スロージギングをより快適に楽しめるようになります。

●スロージギングの基本的なタックル解説はこちら⇩

 

 

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目 次