これから始めるスロージギング。ラインの素材や太さについて。

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 これから始めるスロージギングシリーズ、今回はラインについてのご紹介になります。

 ロッドやリールと違い、ラインはそれほど目立つ存在ではありませんが、掛けた魚と直接繋がる大事なタックルですし、釣果に大きな影響を与えます。

 適切なラインシステムを組む事でジグの動きがより自然に行うことが出来ますし、大物とのやりとりにも余裕が生まれます。

 この記事では、スロージギングに適したラインを実釣経験をもとに詳しく、そして初心者にもわかりやすく解説していきますので、ラインやリーダー購入の参考にして頂ければ幸いです。

 それでは始めましょう。

目 次

ラインの素材

 釣りに使われるラインは、主にPEライン、フロロカーボンライン、ナイロンラインの3種類になり、それぞれに特徴がありますのでご紹介します。

ラインの素材の特徴

 3種類のラインを比較した表になります。

比較項目PEラインフロロカーボンナイロン
伸びが少ない
ラインの伸び率3%~5%20%~25%23%~25%
感度が良い
耐摩耗性が高い×
結束強度が高い
同じ号数(太さ)の強度
水深が分かるマーキング××
価格が安価

 ご覧になると分かると思いますが、ラインの伸び率がPEラインと他の素材のラインでは全く違うという事です。

 ラインの伸び率は感度にも影響を及ぼす非常に大事な要素で、水深が深くなればなるほどその際は歴然となります。

スロージギングにはPEライン

 30m~40mの浅場はもちろん、水深が100mをゆうに超えるような場所でも釣りを行うスロージギングの場合、ラインの伸びが少なく、且つ感度の良さが求められます。

 それを考慮すると、表の通りPEラインが適しているというか、PEライン一択となることが分かると思います。

 耐摩耗性は低いですが、ショックリーダーを接続する事で対処出来ますし、感度の良さは他の物で補えるものではないため、それを考えるとPEライン以外の選択肢はないという事になります。

 ちなみに、ラインの伸び率とは、ライン強度の限界値まで引っ張った時にラインがどのくらい伸びるのかを数値で表したもので、水深100mの場合の伸びは以下の通りになります。

 

種 類伸び率水深100mの伸び
PEライン3%~5%3m~5m
フロロカーボンライン20%~25%20m~25m
ナイロンライン23%~25%23m~25m

 以上、伸びの少ないPEラインでも3m~5mもラインが伸びる事になり、フロロやナイロンでは20m以上も伸びる事になります。

 もちろんこれは限界まで引っ張った場合の数値ですので、実際にはもっと少なくなりますが、それでも少なからず伸びは発生してしまいます。

 その伸びが少なければ少ないほどアタリの感度は良くなりますし、アワセを入れた時もしっかりとフッキングさせることが可能になるため、PEラインが最も適しているという事になります。

PEライン

PEラインの特徴

 それでは改めてPEラインの特徴を見て行きましょう。

PEラインのメリット

●伸びが少なく感度が良い。
●伸びが少ないためフッキングさせやすい。
●強度が高いためラインを細く出来る。
●10m毎に色分けされているものがあり、ラインの放出量(水深)を把握でする。

 PEラインは非常に強度が高く、同じ強度であればフロロやナイロンに比べて圧倒的に細く出来るため、潮流の影響を受けにくく出来ます。

 また、リールにカウンターが付いていなくても、ラインに付されたマーキングによってラインの放出量(水深)を確認しながら釣ることが出来ます。

PEラインのデメリット

●耐摩耗性が低い
●結束強度が低い
●価格が高価

 耐摩耗性の低さは、ショックリーダーを接続する事により補う事が出来ますし、結束強度についてもFGノットなどの強度に優れた結束方法にする事で対処できます。

 価格はどうしても他の素材のものに比べて高価になりますが、感度の良さ等による釣果のアップなどを考慮すると、必ずしも高価とは言えないと思います。

PEラインの太さ

 スロージギングに使用するPEラインの太さは、自分が行っている、もしくは行こうと考えている釣り場で、通常釣れる最大のターゲットに合わせて選定します。

 スロージギングの場合、「根魚だけ狙うので、大きなブリに合わせなくて大丈夫。」と言う訳には行かず、底付近でブリが掛かる場合もありますので、あくまでも最大の魚に合わせるという事になります。

 以前投稿した「リールの糸巻き量とドラグ調整」でもご紹介しましたが、Yobo爺の考えによるターゲットの重量とラインの太さの目安を以下の通りご紹介します。

 

魚の大きさ(重量)魚 種PEラインの太さ
1kg~3kgアイナメ、ソイ、ヒラメ、イナダ、桜鱒0.8号~1.2号
3kg~6kg根魚、桜鱒、ヒラメ、ワラサ、真鱈1.0号~1.5号
6kg~10kgヒラメ、真鱈、ブリ1.2号~2.0号
10kg~15kgヒラメ、ブリ1.5号~2.5号
15kg~20kgカンパチ、ヒラマサ、キハダマグロ 他2.0号~2.5号
20kg超カンパチ、キハダマグロ 他3.0号~

 これはあくまでもYobo爺の経験と考えによるものですので、他のブログなどに載っているものと違うかもしれませんが、全くの間違いではないと思います。

 ここに載ってる太さであれば、結束がしっかりとなされていて、ドラグ性能がしっかりしていれば、魚とのファイトで切れる事は無いはずです。

 太ければ当然その分安心感は増しますが、太いと潮流の影響を受けやすくなり、ジグが流されやすくなりますので、あまり太すぎるものはおすすめしません。

 ちなみにYobo爺の行っている釣り場で、通常釣れる最大の魚は10kg~15kg程度のブリになりますので、ラインは1.5号を使用していますが、魚とのファイトで切れた事は今までありません。

 ラインの太さに迷ったら、この記事を参考にしてみて下さい。

リールに巻くラインの長さ

 リールに巻くPEラインの長さについても、「リールの糸巻き量とドラグ調整」でご紹介していますが、Yobo爺の基本的な考え方は以下の通りとなります。

ラインの長さの考え方

ラインの長さL=ポイントの最大水深×3倍+下巻き としています。

 最大水深の3倍のPEラインを巻いてあれば、何らかの原因でラインが水面付近で高切れしても、残りのラインの長さが水深の約2倍残っていることになり、その後も問題無く釣りを継続出来るからです。

 これが、水深の2倍のラインを巻いていて水面付近で高切れした場合、残りのラインの長さは水深と同じになってしまい、潮流によってラインが斜めになると下巻きのラインまで出されることになります。

 

ラインの長さの凡例

●釣り場の最大水深 100m
●釣れる最大魚 ブリ
●ラインの太さ 1.5号

ラインの長さL=100m×3倍+下巻き
       =300m+下巻き

PEラインの1.5号を最低300m+下巻きとなり、逆の言い方をすると最低でもこれだけのラインを巻けるリールが必要と言う事になります。

PEラインの編み数

 PEラインは、ラインを構成する原糸(細い繊維)を何本か編み込んで1本のラインにしており、一般的に「4本編み」「8本編み」「12本編み」などがあり、それぞれ特徴が異なりますのでご紹介します。

 以下が、それぞれの特徴を比較した表になります。

比較項目4本編み8本編み12本編み
低伸度
感 度
直線強度
結束強度
耐摩耗性
表面平滑性
糸鳴りしない
購入しやすさ(安価)

 編み数が多くなるほど伸びが少なくて感度が良く、直線強度は高くなりますが、結束強度と耐摩耗性に若干劣りますし、価格が高価になります。

 また、4本編みは結束強度が高く、張りもあって使いやすくて価格も安価ですが、ラインがガイドを通る際の糸鳴りするラインもあります。

 たかが糸鳴りと思うかもしれませんが、魚が釣れるたびに糸が鳴ると、さすがにうるさくてストレスになります。

おすすめは8本編み

 編み数の多い少ないによる一長一短ありますが、おすすめは価格と性能のバランスに優れた8本編みとなります。

 確かに12本編みのPEラインは性能的に素晴らしいと思いますが、費用対効果と言う点ではあまりにも価格が高すぎるため、バランスに欠けるように思います。

 特に初心者の方はライントラブルも多くなるため、12本編みのメリットをフルに生かすことが出来ないままライン交換と言う事も考えられます。

 これらを考慮すると、性能と価格のバランスに優れた8本編みのPEラインがお勧めと言う事になります。 

PEラインのカラー

 PEラインのカラーは大きく分けて3種類あり、単色(ソリッドカラー)タイプとマルチカラータイプ、そして蛍光カラータイプのものがあります。

 性能的に差はありませんが、それぞれに特徴がありますのでご紹介していきます。

単色(ソリッドカラー)タイプ

 単色タイプとは、ライン全体が一色で統一されたラインの事で、イエローやライムグリーン、ブルーやダークグリーンなどのカラーが使われています。

単色の特徴

●視認性の高いイエローやライムグリーンなどのカラーを選択可能。
●魚に警戒心を与えにくいブルーやダークグリーン等を選択出来る。
●自分の好きなカラーを選択出来る。

オフショアやシーバスフィッシング、エギングなど、幅広く使われる事が多い。

マルチカラータイプ

 マルチカラータイプとは、一般的に10m毎に5色で色分けされ、さらに1m毎にマーキングされているラインの事です。

マルチカラーの特徴

●水深(ラインの放出量)を確認できる。
●船長の指示棚や魚探の反応に合わせてジグを送り込む事が可能。

 スロージギングやタイラバ等のオフショアフィッシングで使われることが多き。

蛍光カラータイプ

 蛍光カラーは、読んで字の如くイエローやピンク等の蛍光色の非常に目立つカラーのラインの事です。

蛍光カラーの特徴

●非常に視認性が高く、ラインの軌道を確認しやすい。
●ナイトゲームで有利。

オフショアで使われることは無く、アジングやメバリング、ナイトゲーム全般で使われることが多い。

おすすめはマルチカラー

 スロージギングにおすすめはマルチカラーになります。

 バーチカル(縦)の釣りであるスロージギングの場合、棚取りが非常に大事になる場合があり、その際にラインの放出量が分かるマルチカラーが非常に便利になります。

 根魚だけ狙うとか、カウンターが付いているリールを使う場合には単色カラーでも問題ありませんが、そうじゃない場合はマルチカラーのラインを頼るしかありません。

 特に、カウンターが付いていないShimanoオシアジガーなどの大型の両軸リールを使用する場合は、マルチカラーのPEラインをおすすめします。 

おすすめのPEライン

 それではおすすめのPEラインをご紹介して行きます。

 なお、ご紹介するのは、初心者におすすめのコスパに優れた8本編みのラインと、性能重視の8本編みのラインで、全てマルチカラーのラインとなっています。

おすすめのコスパ重視のライン

Shimano:グラップラー 8 PE

 先ずは Shimanoグラップラー 8 PE のご紹介です。

 今回ご紹介するコスパ重視のラインの中では最も最大強力が高くなっていて、高性能な高価なライン並みの数値となっているラインです。

 現在オシアジガーFカスタム 1501HG に巻いてありますが、非常に使いやすく、初心者はもちろんベテランの方まで満足出来るラインだと思います。

Seaguar:シーガー PEX8

 次は、シーガーシーガー PEX8 のご紹介です。

 今回ご紹介するラインの中では、最も最大強力が低くなっていますが、実際に使った感覚では強度の低さは感じませんでしたし、使い勝手も何ら問題ありません。

 結束強度など含めた総合的な強度としては、他のラインと変わらないものと考えています。

 価格も安価な事から、ラインの消耗の激しい初心者には持って来いのラインではないでしょうか。

VARIVAS:バリバス 8 マーキング

 次は、VARIVASバリバス 8 マーキング のご紹介です。

 今回ご紹介する中では最も実売価格が高くなっていますが、それに見合った性能を有するラインとなっていますし、誰もが満足出来るラインとなっています。

Daiwa:UVF ソルティガデュラセンサー8+Si2

 最後は、DaiwaUVF ソルティガデュラセンサー8+Si2 をご紹介します。

 このラインの1.2号を使った事があり、価格と性能のバランスに優れたラインで、非常に使いやすいという印象があります。

 非常に滑らかで、耐久性も高く劣化しにくい印象のあるラインです。

コスパ重視のラインのまとめ

 以下の表は、今回ご紹介したコスパ重視のラインを比較した表になりますが、最大強力については全て1.5号の強度とし、価格は300m巻きの価格となっています。

比較項目
ShimanoSeaguarVARIVASDaiwa
グラップラー 8 PEシーガー PEX8バリバス 8 マーキングデュラセンサー8+Si2
最大強力(kg)14.411.814.012.0
最大強力(lb)31.826.031.026.0
定 価4,500円オープン価格オープン価格4,150円
実売価格3,800円~4,200円2,800円前後4,300円~4,900円3,500円~3,900円

 この表を見るとShimanoグラップラー 8 PE が最大強力が最も高くなっていますが、結束強度やしなやかさなど、実際に使った感覚ではどれも同じように感じました。

 微妙な感覚がボケているYobo爺ではありますが、どれもコスパに優れたラインであることは間違いありませんし、自信を持っておすすめ出来ます。

おすすめの性能重視のライン

SUNLINE:ソルティメイト アメイザー×8

 先ずは、サンラインソルティメイト アメイザー×8 をご紹介します。

 以前、同社の PE JIGGER ULT (現在は廃番)と言うラインを何度か購入して使用していましたが、実用強度も高く非常に使いやすいという印象があります。

 今回ご紹介したソルティメイト アメイザー×8 は、そのアップデート版となるラインですので、さらに高性能になっているのではないかと思います。

 高性能のラインの中では比較的安価なのも魅力です。 

Shimano:オシア 8 PE

 柚木は、Shimanoオシア 8 PE のご紹介です。

 今回ご紹介するラインの中では最も高価ですが、12本編みの高価格のラインに負けず劣らずの素晴らしい性能を持ったラインだと思います。

 ただし、コストパフォーマンスを考えると初心者にはおすすめできません。

DUEL:モンスターゲーム® 9 バーチカル

 最後は、デュエルモンスターゲーム® 9 バーチカルのご紹介です。

 今回ご紹介する中では唯一の9本編みという非常に珍しいラインで、その事により高い真円性を誇り、より潮流を受けにくくなっています。

 実際に使ったことはありませんし、周囲にも使っている方はいませんが、気になっているラインでもあります。

性能重視のラインのまとめ

 以下の表は、今回ご紹介した性能重視のラインを比較した表になり、全て太さは1.5号で長さが300mのラインで比較したものです。

比較項目
SUNLINEShimanoDUEL
ソルティメイト アメイザー×8オシア 8 PEモンスターゲーム 9 バーチカル
最大強力(kg)15.015.014.0
最大強力(lb)33.033.0
定 価8,500円10,500円オープン価格
実売価格5,800円前後7,000円~8,300円6,500円~7,500円

ラインのまとめ

 今回は、スロージギングに使用するラインの素材や太さ等についてのご紹介でしたが、いかがでしたか?

 ご紹介した通り、スロージギングには8本編みのPEラインがおすすめですが、全てのPEラインを使ったことが有るわけではないので、今回ご紹介した以外にも素晴らしいラインがあるものと思います。

 PEラインが使われ始めてから大分経ちますが、性能の進化は相当なものですので、今後もどんどん進化していくものと思いますし、注視して行こうと思います。

 次回はショックリーダーについてご紹介しようと思います。

 それではお楽しみに!

 

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